有機農業ニュースクリップ 遺伝子組み換え関連情報|作物



 ※試行中です




■作物

2013-04-26

 農水省:GMトウモロコシ2品種を承認

 農水省は4月24日、デュポンとダウ・ケミカルの遺伝子組み換えトウモロコシ2品種(掛け合わせ)の野外栽培を承認した。[1]

 これにより野外栽培承認のトウモロコシは56品種とな、野外栽培承認の遺伝子組み換え作物は花卉(バラ、カーネーション)を除き合計77品種となる。4月24日現在の承認リスト[2]

2013-04-15

 GM小麦がヒトの遺伝子を沈黙させる可能性

  このほどNZの科学者が、豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)が開発中の遺伝子組み換え小麦について、特定の小麦の遺伝子を沈黙させる組み込み遺伝子が、ヒトの遺伝子も沈黙させる可能性があるとの懸念を表明した。この問題を発見したハイネマン教授は、この遺伝子組み換え小麦について厳しい長期試験を行う必要があるとしている。[1]

 豪州では干ばつ耐性の遺伝子組み換え小麦の試験栽培が始まっている。10年8月には豪州最大の小麦種苗企業に、干ばつ・耐病性GM小麦開発を目的にモンサントが資本参加している。日本の輸入小麦6百万トンの22%を豪州から輸入している。米国から54%、カナダから24%を輸入している。

 日本の3大小麦輸入先である米加豪3ヵ国の小麦生産者団体は09年5月、共同声明で遺伝子組み換え小麦生産推進を表明している。日本を含む世界の消費者の「GM小麦はいらない」という反対の声が、04年のモンサントの除草剤耐性GM小麦の商業栽培断念をもたらしている。

2013-04-15

 厚労省:新たにGM3種類の評価を依頼

 厚労省は4月15日、モンサント申請の5種類の遺伝子組み換えトウモロコシの掛け合わせ品種と、3種類のGMトウモロコシの掛け合わせ品種の食品健康影響評価を依頼した。

 厚労省は同時に、食品安全委員会に対してモンサントの2種類の除草剤耐性・高オレイン酸遺伝子組み換えダイズの掛け合わせ品種の食品健康影響評価を依頼した。

 この評価依頼により、食品安全委員会で審査中の遺伝子組み換え作物は10種類となった。内訳は、トウモロコシ(5)、ダイズ(3)、ワタ(1)、ナタネ(1)。また、審査中のGM微生物利用の添加物は6種類である。

2013-04-15

 農業生物資源研究所:GM作物栽培を発表

  農業生物資源研究所は4月12日、遺伝子組み換えのスギ花粉ペプチド含有イネの田植えを4月24日に行うと発表した。栽培は、つくば市内の作物研究所隔離圃場で実施する。[1] このGMイネは、スギ花粉症緩和薬の開発のための試料確保が目的としているものの、いまだに治験の計画は明らかになっていない。朝日新聞によれば、開発費用が不明な点や採算性で、どの薬品メーカーも二の足を踏んでいるという。

 農業生物資源研究所はあわせて、つくば市内の同研究所展示ほ場で遺伝子組み換えダイズとトウモロコシの播種を5月8日と6月4日に行い、6月5日以降、見学可能と発表した。[2] 事前申し込み。過去、拒否の例もあるので、注意が必要。

2013-04-08

 雄性不稔GMトウモロコシも飼料として安全と評価

 食品安全委員会は8日、モンサントの除草剤耐性・グリホサート誘発雄性不稔遺伝子組み換えトウモロコシ・MON87427について、飼料としての安全性に問題なしとの評価を正式に決定し、農水省ヘ通知すると発表した。[1] 近く飼料として承認される模様。

 このモンサントのGMトウモロコシ・MON87427は、それ自体もグリホサート(ラウンドアップ)耐性であるが、グリホサートを散布すると花粉ができないことが特徴。 日本モンサントは雄性不稔について、「トウモロコシのハイブリッド種子生産において このモンサントのGMトウモロコシ・MON87427は、それ自体もグリホサート耐性であるが、グリホサート(ラウンドアップ)を散布すると花粉ができないことが特徴。 日本モンサントは、同社のホームページで、この雄性不稔について、「トウモロコシのハイブリッド種子生産において、除雄(トウモロコシの雄花を除去する作業)に置き換わることでコストを減少させます」としている。

 ハイブリッド種(F1)の種子を作るにあたって、雄花を取り除く「除雄」という作業が不可欠である。従来は突然変異による雄性不稔の形質を交配により取り込み、交配親を作っていた。このGMトウモロコシは「厳密に計算された濃度、タイミングでグリホサートを散布することによって形成中の雄性生殖組織に到達するグリホサートの量を最大化することによって選択的に雄性不稔を誘発することができるため、手や農機具で除雄を行なう必要性が無くなります」としているように、人為的に除雄することで手間を省こうしたもの。交配親であれば、市場には出回ることはないと思われるものの、モンサントからのアナウンスはない。

 なお、食品安全委員会は評価書で、このラウンドアップを散布したトウモロコシの飼料としてのリスクに、十分な配慮が必要と特記している。これは、雄性不稔を誘発するためのグリホサートの使用量が多いことを示唆しているように思われる。

  MON87427について、食品としての安全性は、食品安全委員会がこの4月1日に「安全」とする評価書を決定している。カルタヘナ法の意見募集は、すでに2011年12月に終わっている。通例に従えば、食品と生物多様性について、近く承認されるだろう。

2013-04-06

 農水省:GMダイズなど10品種を承認

   農水省は4月2日、カルタヘナ法に基づき遺伝子組み換えダイズ3品種、トウモロコシ5品種、カーネーション2品種を、3月27日付けで承認したと公表した。[1]

 承認された遺伝子組み換えダイズは、BASFのイミダゾリノン系除草剤耐性ダイズ(CV127)1品種、高オレイン酸・除草剤グリホサート耐性ダイズ(MON87705)と害虫抵抗性・除草剤グリホサート耐性ダイズ(MON87701×MON89788)の合計3品種。一般圃場での栽培が承認されたGMダイズは合計7品種になる。

 今回承認の遺伝子組み換えトウモロコシは、いずれも除草剤耐性と害虫抵抗性を兼ね合わせたもので、ダウ・ケミカルの2品種が一般圃場での栽培を承認された。デュポンの3品種は、いずれも2016年3月末まで、同社宇都宮事業所の隔離圃場における栽培が承認された。これにより、一般圃場での栽培が承認されたGMトウモロコシは合計54品種になる。

 今回同時に承認された遺伝子組み換えカーネーションは、サントリーの除草剤耐性で花色が青紫色の2品種。一般圃場で栽培を承認された、同社の青紫色のGMカーネーションは8品種となる。

2013-04-01

 食品安全委員会:雄性不稔GMトウモロコシの評価終了

 食品安全委員会は4月1日、遺伝子組み換え食品等専門調査会 から、モンサントの遺伝子組み換えトウモロコシと、味の素のGM微生物を利用して生産した添加物について評価書の報告を受けた。どちらも意見募集を終えていて、近く厚労省に通知され、各々、「安全」な遺伝子組み換え食品/添加物として承認されるものと思われる。

 今回、評価書[1] で安全とされたGMトウモロコシ(MON87427)は、モンサントの除草剤のグリホサート(ラウンドアップ)耐性で、かつグリホサートを散布された場合に限り花粉のできない雄性不稔形質を発現するトウモロコシである。このため掛け合わせ品種(スタック品種)の片親として利用されるものと思われる。日本では、この承認により、この品種の掛け合わせ品種は、ほぼ自動的に承認されることになる。

 先ごろ食品安全委員会の評価を終えた、シンジェンタによる5種類のGMトウモロコシの掛け合わせ品種57品種のように、複数の除草剤と害虫抵抗性を兼ね合わせたスタック品種の申請が盛んになっている。

 このGMトウモロコシMON87427は、世界的に申請がなされていて、カナダ、豪州、ニュージーランドでは2012年に承認されている。米国では2012年4月に審査が終わっている。EUには、2012年6月に申請がおこなわれている。

 評価書には、昨年夏の実施された意見募集に寄せられた意見と、それに対する食品安全委員会の見解が掲載されている。意見のほとんどが反対だが、見解は木で鼻をくくったものばかりで、まじめに対応する気のなさが透けて見える。

2013-03-18

 実質評価抜きで
    GMトウモロコシ35品種を「安全」と評価

 3月18日開催の食品安全委員会で遺伝子組み換え食品等専門調査会は、シンジェンタ申請の6系統の掛け合わせ遺伝子組み換えトウモロコシ35品種について、安全性の確認不要の判断を報告した。近く意見募集実施と思われる。
 このシンジェンタ申請の6系統の掛け合わせGMトウモロコシ35品種は、2月20日に厚労省より評価依頼がなされたが、6系統の親品種がいずれも「安全」と評価済みのため、実質的な評価が行われないまま「評価不要」とされた。  今回の35品種のほかの22品種はすでに、同様に安全性の確認不要と判断されている。評価以来から判断まで最短2週間で、実質的評価抜きで評価を終えている。

2013-03-18

 BASF:GMジャガイモの申請を取り下げ

 3月18日開催の食品安全委員会において、12年7月21日付けで食用・飼料用として評価依頼のあった遺伝子組み換えジャガイモ(AM04-1020系統)[1]が、申請者のBASFよりの取り下げにより評価が終了。[2]
 この遺伝子組み換えジャガイモについては、すでにBASFのサイトからも関連情報が削除されている。取り下げ理由は不明。
 このGMジャガイモと同系統の低アミロースGMジャガイモについて、11年9月に仏食品環境労働衛生安全庁が意見書[3]を公表し、硝酸塩含有率の高さや、毒性試験に使用した動物数が少ないことなどの問題を指摘している。

2013-3-11

 GMイネに注力する農業生物資源研究所

 農業生物資源研究所は3月6日、同研究所の隔離圃場において遺伝子組み換えの開花期制御イネの栽培を6月上旬から行う予定と発表した。このGMイネは、3月6日に専門家の意見聴取が行われた模様だが、まだ申請書などは公表されていない[1]
 この3月6日の「研究開発段階の遺伝子組換え生物等の第一種使用規程承認に係る学識経験者からの意見聴取会合(平成24年度第2回)」では、3種類の遺伝子組み換えイネ(計12品種)の審議が予定されていた[2]
 つくば市には農業生物資源研究所より、隔離圃場における遺伝子組み換えの開花期抑制イネ、カルビンサイクル強化イネなどの栽培計画が通知されている。つくば市が「遺伝子組換え作物の栽培に関する情報」で公開している[3]
 これらによれば、GMイネに注力している農業生物資源研究所によるつくば市内の隔離圃場における13年度の遺伝子組み換えイネの栽培は、スギ花粉症緩和イネなど合計13品種に及ぶ可能性がある。他にGMダイズとGMトウモロコシの展示栽培を予定している[4]
 農業生物資源研究所は05年2品種、07年に1品種の遺伝子組み換えイネの同研究所内の圃場に限定した屋外栽培と保管・運搬・廃棄の承認を得ている。スギ花粉ペプチド含有GMイネについては精米までの加工も承認されている[5]
 農業生物資源研究所は他に、遺伝子組み換えイネ7品種(スギ花粉症治療イネ1品種、複合病害抵抗性イネ6品種)について、同研究所内の隔離圃場での栽培承認を得ている。複合病害抵抗性イネは、かつて北陸研究センターで屋外栽培され消えたディフェンシンGMイネの”後継品種”にあたる。

2013-03-04

 農水省:GM飼料3品種に意見募集

 農水省は4日、遺伝子組み換えダイズ、トウモロコシ、ナタネ3品種について飼料としての安全性に関し意見募集を始めた[1]。4月2日締切。
 今回対象となったのは、シンジェンタのBt遺伝子組み換えトウモロコシEvent 5307系統[2]と、モンサントの除草剤ジカンバ耐性遺伝子組み換えダイズMON87708系統[3]、除草剤グリホサート耐性GMセイヨウナタネMON88302系統[4]の3品種。
 現在、飼料として許可されている遺伝子組み換え作物は、食品の217品種には及ばないものの、トウモロコシ21品種、ナタネ15品種、ダイズ8品種など65品種に及んでいる[5]
 米国のトウモロコシ生産者団体などは、遺伝子組み換え品種の選択について、日本の承認を一つの目安にしている。2007年にシンジェンタが日本未承認のMIR604の種子販売に踏み切ったとき、流通業界までが交雑や混入をの可能性に「スターリンクの影」と懸念を示していた。このとき農水省や食品安全委員会は、MIR604の承認作業を急ぎ、トウモロコシの収穫期に間に合わせている。その前年には、シンジェンタ社の未承認遺伝子組み換えトウモロコシBt10の混入が発覚し、約4万1千トンが積み戻し処分となっている[6]
 トウモロコシは、年間約1500万トン輸入され、そのうち飼料用は、コメの国内生産量約8百万トンを超える1100万トン。輸入量の90%が米国産。米国のトウモロコシの遺伝子組み換え比率は90%を超えている。計算上、日本の輸入トウモロコシの8割以上がGMトウモロコシとなる。

2012-09-12

 GM容認の生産者団体、ダウと妥協

 枯葉剤の主成分2,4−Dに耐性のダウの遺伝子組み換えコーンの承認に反対していたGM容認の生産者団体(SOCC)は11日、突如、ダウとの共同声明を発し、反対を取り下げた。ダウによる追加的措置を評価し共存の道を選択したという。

  共同声明の一方の生産者団体(SOCC)は、散布される2,4−Dが広範囲に拡散し、意図せざる汚染への危惧から、GM容認とはいえ、ダウの2,4−D耐性遺伝子組み換えコーンの承認に反対していた。

  ダウとSOCC共同声明に対し食品安全センター(Center for Food Safety)は11日、この「密室の取引」は、農民と公共の利益への裏切りであると非難する声明を発表。 2,4−Dがスーパー雑草を生みリンパ腫やパーキンソン病等の健康被害をもたらすとした。

  ダウの2,4−D耐性遺伝子組み換えコーンの承認に、最終的に45万人が反対意見を米国農務省に送ったという(Center for Food Safety)。農務省はまだ承認を下ろしていない。(このあたりが、パブコメを通過儀礼と化して反対意見を無視する日本の役所との違い)

2012-09-12

 GM小麦は肝臓障害をもたらす

 豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)により #遺伝子組み換え 小麦の試験栽培が実施されている豪州で、その成分が人のグリコーゲン産生酵素を抑制し肝不全に至る可能性を、NZの科学者が指摘。CSIROは情報公開せず、ノーコメント。

2012-09-12

 あきらめないGM「スギ花粉症症治療イネ」

 農業生物資源研究所は9月12日、この19日に遺伝子組み換え「スギ花粉症症治療イネ」の稲刈りをつくば市の隔離圃場で行うと発表。計画では8aで栽培し、収量などにより来年度の栽培実施を判断とのこと。

 この遺伝子組み換え「スギ花粉症症治療イネ」は、当初特定保健用食品(トクホ)を狙っていたが認められず、最終的に「薬」となった。治験用のGMのコメは隔離圃場のほか、徳島県の日本製紙小松川工場の閉鎖温室で栽培が継続されている。終了の案内はまだない模様。

 スギ花粉のアレルゲンを含むコメが、一般にトクホで販売されたら、知らずに食べてしまう可能性が高く問題。GM汚染が起きればさらに大きな問題。05年ごろには離島で栽培という計画のの報もあった。米国では試験栽培のGM米が流出し汚染が広がり、数百億円の賠償問題となった。

2012-09-02

 ブラジル開発のGMダイズに意見募集

 食品安全委員会は8月28日、BASFの除草剤耐性遺伝子組み換えダイズ(BPS-CV127-9)が食品として安全であるとする評価書案について意見募集を始めた。このGM大豆はBASFとブラジル農業畜産研究公社の共同開発品。

2012-06-23

 除草剤耐性遺伝子組み換えダイズの屋外栽培を検討

ダイズ

  農水省は6月21日、今年度2回目となる生物多様性影響評価検討会総合検討会を6月29日に開催すると告知した。第1種使用規定申請の除草剤耐性遺伝子組み換えダイズ3種類について検討。

 ●隔離ほ場での栽培についての検討
  • 除草剤グリホサート及びイソキサフルトール耐性ダイズ(FG72)
  • 除草剤グルホシネート耐性ダイズ(A5547-127)
 ●食用、飼料用のための使用等についての検討
  • 除草剤ジカンバ耐性ダイズ(MON87708)

 検討予定の遺伝子組み換え ダイズの一つ、バイエルのFG72は、2011年4月より2012年5月まで、隔離圃場で屋外栽培が承認されていたが、栽培を予定していた宮崎大学のサイトによれば実施なかったようである。しかし、宮崎大学の隔離圃場では、2010年7月から20112年5月までの間、バイエルクロップサイエンスと共同で2種類の除草剤(グルホシネート)耐性・害虫抵抗性GMワタの屋外試験栽培を実施している。

2012-06-23

 害虫抵抗性GMワタ2種類は「安全」と評価

ワタ

 食品安全委員会は6月21日、シンジェンタの2種類の害虫抵抗性遺伝子組み換えワタについて、食品安全性評価の手続きを終え、どちらも「ヒトの健康を損なうおそれはないと判断」した。これら2種類の害虫抵抗性GMワタは、抗生物質耐性遺伝子が含まれている。

2012-06-23

 モンサント社高オレイン酸GMダイズは「安全」と評価

ダイズ

 食品安全委員会遺伝子組換え食品等専門調査会は6月21日、モンサント社の低飽和脂肪酸・高オレイン酸及び除草剤耐性の遺伝子組み換えダイズ・MON87705系統について、「ヒトの健康を損なうおそれはない」とする評価案をまとめ意見募集を始めた。

2012-06-09

 現実の干ばつに対応できないGMコーン

トウモロコシ

 米国・憂慮する科学者同盟は6月5日、モンサントの干ばつ耐性遺伝子組み換え コーンに関するレポートを公表した。この技術は、現実の干ばつに対応できない「行き詰った」とするもの。

2012-05-16

 カドニウムを吸収しにくいイネを開発

イネ

 岡山大資源植物科学研究所のグループが、カドミウムをほとんど吸収しないように遺伝子の機能を働かないようにしたイネを開発し、15日付けのプラントセル電子版に発表した。

2012-04-26

 GM容認派も反対へ 2,4−D耐性GMコーン

トウモロコシ

 4月27日に期限が迫った米国での2,4−D耐性GMコーンに対して、2,4−Dの揮発性の高さが周辺の環境を汚染するという点から、GM容認派までが反対に回っている、と時事通信が伝えている。

  遺伝子組み換え作物を容認する農家、農業団体や食品会社からなる Save Our Crops Coalition(SOCC)は、2,4−Dが10マイル以上離れたところまで漂い、トマトなどの敏感な作物に被害を生ずる危機感を表明している。さらに、ダウ社の求めている2,4−D耐性 #遺伝子組み換え コーンの規制緩和は、除草剤2,4−Dの使用量の増大を招くが、環境影響評価書がそうした点を評価していないとも批判している。SOCCは、こうした広範囲の周辺農業への影響から、ダウ・アグロ・ケミカルの2,4−D耐性 #遺伝子組み換え コーンに反対意見を出すよう呼び掛けている。

  SOCCの懸念の声に対して2,4−D耐性GMコーンの規制緩和を申請しているダウ・アグロ・サイエンス社は、揮発性を90%低減した新タイプの2,4−Dを使うから問題ないと反論している。

  期限の迫った2,4−D耐性 #遺伝子組み換え コーンへの反対が強く、農家からも反対されていることから、2,4−Dの使用範囲や時期が厳しく制限されるという予想も出ている。

2012-04-26

 インド:干ばつ耐性GMイネを開発

イネ

 インド・カルカッタ大学はこのほど、干ばつ耐性の遺伝子組み換えイネを開発した。栽培試験にさらに2、3年かかる。インドは現在、GMの干ばつ耐性小麦、イネ、トウモロコシを開発するも、試験栽培は外国で実施という。インドは、より多くの干ばつ耐性の #遺伝子組み換え 品種が必要、としている。中国はすでに、干ばつ耐性のGM小麦の栽培試験を終えたとの情報がある。