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■飼料

2013-04-08

 雄性不稔GMトウモロコシも飼料として安全と評価

イメージ:トウモロコシ雄花

 食品安全委員会は8日、モンサントの除草剤耐性・グリホサート誘発雄性不稔遺伝子組み換えトウモロコシ・MON87427について、飼料としての安全性に問題なしとの評価を正式に決定し、農水省ヘ通知すると発表した。[1] 近く飼料として承認される模様。

 このモンサントのGMトウモロコシ・MON87427は、それ自体もグリホサート(ラウンドアップ)耐性であるが、グリホサートを散布すると花粉ができないことが特徴。日本モンサントは雄性不稔について、「トウモロコシのハイブリッド種子生産において、除雄(トウモロコシの雄花を除去する作業)に置き換わることでコストを減少させます」としている。

 ハイブリッド種(F1)の種子を作るにあたって、雄花を取り除く「除雄」という作業が不可欠である。従来は突然変異による雄性不稔の形質を交配により取り込み、交配親を作っていた。このGMトウモロコシは「厳密に計算された濃度、タイミングでグリホサートを散布することによって形成中の雄性生殖組織に到達するグリホサートの量を最大化することによって選択的に雄性不稔を誘発することができるため、手や農機具で除雄を行なう必要性が無くなります」としているように、人為的に除雄することで手間を省こうしたもの。交配親であれば、市場には出回ることはないと思われるものの、モンサントからのアナウンスはない。

 なお、食品安全委員会は評価書で、このラウンドアップを散布したトウモロコシの飼料としてのリスクに、十分な配慮が必要と特記している。これは、雄性不稔を誘発するためのグリホサートの使用量が多いことを示唆しているように思われる。

  MON87427について、食品としての安全性は、食品安全委員会がこの4月1日に「安全」とする評価書を決定している。カルタヘナ法の意見募集は、すでに2011年12月に終わっている。通例に従えば、食品と生物多様性について、近く承認されるだろう。

2013-03-18

 実質評価抜きでGMトウモロコシ35品種を「安全」と評価

 3月18日開催の食品安全委員会で遺伝子組み換え食品等専門調査会は、シンジェンタ申請の6系統の掛け合わせ遺伝子組み換えトウモロコシ35品種について、安全性の確認不要の判断を報告した。近く意見募集実施と思われる。
 このシンジェンタ申請の6系統の掛け合わせGMトウモロコシ35品種は、2月20日に厚労省より評価依頼がなされたが、6系統の親品種がいずれも「安全」と評価済みのため、実質的な評価が行われないまま「評価不要」とされた。  今回の35品種のほかの22品種はすでに、同様に安全性の確認不要と判断されている。評価以来から判断まで最短2週間で、実質的評価抜きで評価を終えている。

2013-03-04

 農水省:GM飼料3品種に意見募集

 農水省は4日、遺伝子組み換えダイズ、トウモロコシ、ナタネ3品種について飼料としての安全性に関し意見募集を始めた[1]。4月2日締切。
 今回対象となったのは、シンジェンタのBt遺伝子組み換えトウモロコシEvent 5307系統[2]と、モンサントの除草剤ジカンバ耐性遺伝子組み換えダイズMON87708系統[3]、除草剤グリホサート耐性GMセイヨウナタネMON88302系統[4]の3品種。
 現在、飼料として許可されている遺伝子組み換え作物は、食品の217品種には及ばないものの、トウモロコシ21品種、ナタネ15品種、ダイズ8品種など65品種に及んでいる[5]
 米国のトウモロコシ生産者団体などは、遺伝子組み換え品種の選択について、日本の承認を一つの目安にしている。2007年にシンジェンタが日本未承認のMIR604の種子販売に踏み切ったとき、流通業界までが交雑や混入をの可能性に「スターリンクの影」と懸念を示していた。このとき農水省や食品安全委員会は、MIR604の承認作業を急ぎ、トウモロコシの収穫期に間に合わせている。その前年には、シンジェンタ社の未承認遺伝子組み換えトウモロコシBt10の混入が発覚し、約4万1千トンが積み戻し処分となっている[6]
 トウモロコシは、年間約1500万トン輸入され、そのうち飼料用は、コメの国内生産量約8百万トンを超える1100万トン。輸入量の90%が米国産。米国のトウモロコシの遺伝子組み換え比率は90%を超えている。計算上、日本の輸入トウモロコシの8割以上がGMトウモロコシとなる。

2012-05-10

 飼料用2,4−D耐性コーンの安全性を認める

トウモロコシ

 2,4−D耐性コーンの安全性を認める:食品安全委員会 食品安全員会は5月10日、ダウ社の2,4−D除草剤耐性遺伝子組み換えトウモロコシ(DAS-40278・飼料)について、「当該飼料を摂取した家畜に由来する畜産物について安全上の問題はないと判断」とする評価書を正式に農水省に通知した。