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■作物

2014-11-08

 米国:ポテトチップ用GMジャガイモ 商業栽培承認

 米国農務省動植物検疫局(APHIS)は11月7日、シンプロット社の遺伝子組み換えジャガイモの栽培規制を撤廃したと発表した。この栽培規制撤廃より商業栽培が承認されたことになる。ポテトチップ向けに開発された、このシンプロット社のGMジャガイモは、高温での加熱処理の際に生成されるアクリルアミドを低減し、同時に収穫時の打撃によって生ずる黒斑も少なくできるとしている。組み込んだ外部遺伝子により、本来の遺伝子の発言を抑制するRNA干渉という遺伝子サイレンシング技術により開発されたもの。

 シンプロット社によれば、このGMジャガイモに組み込んだ遺伝子は、別の品種のジャガイモの遺伝子だという。そして、5つあるポリフェノール・オキシダーゼ遺伝子のうちの1つを沈黙させることにより、打撲による変色を低減できるという。また、加熱により生ずるアクリルアミドの原因となるアスパラギンの生成に関わる遺伝子も沈黙させ、今回承認された10品種でばらつきはあるもの、アクリルアミドを6割から7割低減できるとしている。(申請書・表8)

 シンプロット社は、打撲による変色が原因により廃棄される、年間約20万トンのジャガイモを救うことができると見積もっている。同社はまた、2015年の市場試験に向けて栽培を準備していると発表した。