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■作物

2015-02-12

 複合耐病性GMイネ 途上国向けに国際熱帯農業センター(CIAT)と共同開発へ

 農業生物資源研究所は2月12日、複数の病害に抵抗性を持つ複合病害抵抗性組み換えイネの開発に成功したと発表した。4種のいもち病菌系統や、6種の白葉枯病菌系統に対して顕著な抵抗性が可能となったとしている。

 この複合病害抵抗性イネ組み換えイネは、国内と韓国、コロンビアの屋外試験圃場で収量が変わらないことを確認。今後は、開発途上国向けて国際熱帯農業センター(CIAT)と共同で、途上国で利用される品種との交配試験を進めるとしている。

 発表にあった、栽培国で人気のある品種と交配させるやり方は、カロテン強化組み換えイネのゴールデンライスで行われているやり方。まだ商業栽培は始まっていないが、フィリピンとバングラデシュで、それぞれの国の人気品種とGMゴールデンライスを交配させている。

 国際熱帯農業センターは、病害耐性と干ばつ耐性などの組み換えイネの開発を行っている。米国・国際開発庁(USAID)から資金援助を受けている。

 この複合病害抵抗性イネ組み換えイネは、飼料米向けにも開発されていた。途上国向けを打ち出してきたことは、国内での実用化を諦めたようにも見える。TPPを前にして、国内でのGMイネ栽培が現実的でないことを暗に認めたといえそうだ。

 この複合病害抵抗性GMイネは、抗生物質ハイグロマイシンに耐性を持ち、アグロバクテリウム法で開発したとされる。