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■果物

2014-12-11

 GMバナナ 治験反対の公開状

 アフリカ食物主権連合などは9日、米国・アイオワ州立大学で行われているベータカロチン強化遺伝子組み換えバナナのヒトによる治験に反対する公開状を、ゲイツ財団、アイオワ州立大学倫理委員会などへ送った。[1]

 この公開状は、ベータカロチン強化遺伝子組み換えバナナはアフリカの食料主権を侵すものだとした。真にビタミンA欠乏による病気と死亡を防ぐにはサツマイモなど多様な野菜と果物を食べられるようにすべきだとしている。

 ウガンダ人のマガンベ氏は「GMバナナがすばらしいとは限らない。ウガンダ人は、我々が何世紀もの間、地元で採れたGMでないバナナを食べてきたから、何が素晴らしいか分かっている。このGMバナナは、我々の食物、文化、民族に対する侮辱であり、強く非難する」と述べた。[2]

 AFSAのコーディネーターのベライ博士は、「AFSAは遺伝子組み換え作物に反対です。企業の関心事の進展を正当化する理由として、アフリカとアフリカ人が使われてはならない。気候変動の最中でも遺伝子組み換え作物は必要ではない。我々が必要とするものは、作物の多様性と関連する知識である」と、コメントした。

 アフリカ食物主権連合が中心となったゲイツ財団などへのベータカロチン強化遺伝子組み換えバナナに反対する公開状には、アフリカばかりか、欧州、米国なども含めて122団体と26人の個人が署名している。

 ベータカロチン強化遺伝子組み換えバナナは、ゲイツ財団の1200万ドルの資金で、豪州クイーンズランド工業大学で開発され、米国・アイオワ州立大学で12人の女子学生による治験が行われている。2020年からウガンダで商業栽培を目論んでいる。

 豪州クイーンズランド工業大学で開発されたベータカロチン強化遺伝子組み換えバナナには、パプアニューギニア産のバナナの遺伝子を組み込まれいて、遺伝資源の海賊行為(バイオ・パイラシー)と指摘されている。[3]