有機農業ニュースクリップ 遺伝子組み換え関連情報|昆虫



 ※2014年11月分から /2013年4月まで 遺伝子組み換え関連情報(旧)





■昆虫

2015-08-10

 オキシテック社 GMミバエの試験申請を取り下げ

 英国の遺伝子組み換え昆虫企業・オキシテック社はこのほど、スペインのカタロニアで計画していた遺伝子組み換えオリーブミバエの屋外試験の承認申請を取り下げた。このGMミバエは、次世代の雌のミバエが幼虫のうちに死亡するよう遺伝子を操作してある。広範な環境影響への懸念から、欧州各国のNGOなどが反対していた。

 オリーブミバエは、幼虫がオリーブの実を食べ、オリーブの収穫に壊滅的な打撃を与えるとされる。オキシテックのGMミバエは、交尾して生まれたメスの幼虫がオリーブの実の中で死ぬことから、有機オリーブ農家にとっては認証取り消しの可能性があり反対の声が上がっていた。

 オキシテックの計画では、1年間、網で囲われた1千平米の試験区画で毎週5千頭のGMオリーブミバエを放つというもの。GMミバエが逃げ出した場合、急速に生物多様性のバランスを崩す可能性が指摘されていた。

 オキシテックは、2013年にもGMオリーブミバエの試験申請を取り下げており、今回で2度目となる。スペインのみならず欧州各国の環境保護団体などから反対の声が上がっていた。