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■樹木

2014-11-27

 GM樹木の広告塔 胴枯病耐性GMクリの木
  開発の陰にモンサントとArborGen

 ニューヨーク州立大学の研究グループは11月4日、栗胴枯病に耐性のある遺伝子組み換えのクリの木について『Plant Science』誌に発表した。形成層に侵入した病原菌が産生するシュウ酸に耐性を持つように小麦の耐シュウ酸遺伝子を組み込み、シュウ酸による形成層の枯死を防ぐというもの。

 屋外栽培には米国農務省、環境保護局、食品医薬品局による承認が必要で、5年かかるとみられている。従来の遺伝子組み換えがGMリンゴのような果樹園であるとか、パルプやバイオマス用のGMユーカリなどのように商業ベースに乗ったGM樹木であったが、このGMクリの木は自然環境に植え付けが予定されている。このような非商業ベースのGM樹木は、米国で初のケースという。USDAなどの承認後1万本を植え付ける計画だという。

 このニューヨーク州立大学のプロジェクトについて、GMユーカリに反対してきたGlobal Justice Ecology Project's は、長年にわたってモンサントと、GMユーカリの開発企業であるArborGenが関与していると指摘する。GMクリの木を通して、GM樹木、ひいてはGMユーカリが有益なものであると信じ込ませるための道具として使われようとしているという。GMユーカリなどのGM樹木の商業栽培のドアを開ける広報戦略の一部だとしている。