最終更新日:2007年1月3日
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2007年1月

2007.01.03 No.400
■プリオン・フリー牛は「GM牛」

 12月31日に発表されたプリオン・フリー牛ついて日本の報道は、BSEや「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病への手がかり」に焦点を当てている。1月2日のArgusLeader.comによれば、この牛を開発したHematech社のRobl社長は、このプリオン・フリー技術をBSEフリーの肉牛開発に使う予定はない、と断言している。同社は年間20億円以上の開発費を投入してきたという。そして、この牛をヒト抗体の生産に用いるとしている。

 キリンの関連会社の一つであるHematech社は2004年、プリオン遺伝子のない胚を作ることに成功したと発表していた。その延長に今回のプリオン・フリー牛がある。この牛は、免疫とプリオン遺伝子を“破壊”した核を未受精卵に移植することで誕生した。こうした点から、米国の報道では、「遺伝子組み換え」の牛という点が強調されているかのように見える。

 その一方で、バイテク業界には、この技術をBSEフリー牛へ活用しようという期待感もある。折りしも12月28日に米国食品医薬品局(FDA)は、クローン動物は従来の家畜と同等であり安全である、という暫定報告書案を公表し、その実用化へ踏み出している。

 ・ArgusLeader, 2007-1-2

 今回のプリオン・フリー牛は、「食」を考える上で問題となる3つのキーワードに重なる技術ということになる。それは、いずれもが「食の工業化」を共通としている「BSE」と「クローン」と「遺伝子組み換え」の3つである。