最終更新日:2007年1月18日
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2007年1月

2007.01.18 No.407
■PETボトルの牛乳容器を容認へ 食品安全委員会

 食品安全委員会は1月18日、PETボトル(ポリエチレンテレフタレート)を牛乳容器として認める食品健康影響評価(案)を発表し、意見募集を始めた。締め切りは2月16日。この評価は、業界団体から厚労省に対してPETの牛乳容器使用の追加要請がなされたことによるもの。発酵乳など乳飲料に対してはPETの使用が認められている。

 公表された食品健康影響評価(案)では、PETボトルに牛乳や酢酸、エタノールなどを入れ、60度30分で保持した後10度で10日間保存した場合における添加剤などの溶出試験のデータも示されている。これらの検査結果により同委員会は、PETボトルの牛乳容器としての使用について、「牛乳等が適切な条件下で管理される限りにおいて、今回申請されたPETは、牛乳等に使用しても十分な安全性を確保していると判断されたは問題ない」と結論している。

 示された検査結果では、サンプル数は明示されていない。さらに牛乳を使っての試験条件が低温殺菌牛乳の「60度30分」のみである。これ以外の超高温殺菌(130℃,2秒間)、高温殺菌(72〜85℃,15秒間以上)の条件では試験されていないし、なぜ試験しないかについても明記されていない。おそらくは、高温保持時間が短時間であるから問題ないと判断したものと思われる。

 ・食品安全委員会, 2007-1-18  ・食品安全委員会, 2007-1

 オイルピークを迎え石油資源が枯渇してくることが明らかなこの時期に、PETボトルを容認するということは、中長期的には問題がある。紙パックからガラスビンへの移行は、輸送に伴う二酸化炭素排出量の増大を招くという議論もある。しかし、資源と環境を考える場合、“地産地消”と組み合わせることでそうしたマイナス面はカバーされるだろう。牛乳に関しては、産地が北海道などに偏っているとしても、ビン詰め工場を地域的に分散させることで、そうした偏りは一定程度解消される。政策的にも誘導する方向が違っている、と考えざるを得ない。