最終更新日:2007年1月24日
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2007.01.24 No.410
■バイオエタノールへシフトの中国 原料用キャッサバ輸入を増やす

 1月12日の中国・国際商報によれば、中国江蘇省連雲港市の2006年度のキャッサバ輸入量が100万トンを超えたという。バイオエタノール需要の増大に伴いキャッサバの輸入量が増大しているという。

 ・農畜産業振興機構,中国の記事から 2007年1月19日号

 12月20日の新華社によれば、中国では2005年、2300万トンのトウモロコシが工業用に加工され、生産量は2001年から84%の伸びを示した。バイオエタノールは4つのプラントで年間102万トンが生産されている。中国国内のガソリンの20%にエタノールが混合され、販売されている。しかし、トウモロコシの生産は22%しか増加していない。トウモロコシ価格は2006年に6.8%上昇し、小麦や米の栽培圧迫への懸念すら出始めている。米、小麦粉、調理油などの主要穀物製品の価格は多くの中国の都市で高騰し、11月には4.7%も増加している。中国政府は、地方政府に対してトウモロコシを工業用に加工するプロジェクトはもう許可しないように命じ、バイオ燃料を生産するために穀物以外の作物を使ってより効率的にバイオ燃料産業を発展させるように勧めているという。

 ・東京穀物市況調査会, 2006-12-21

 中国でバイオエタノール原料として輸入を増やしているキャッサバは、ブラジル原産でマンジョカとも呼ばれ、サツマイモに似たイモにデンプンを多く含み、タピオカなどにも加工される。栽培は容易で、2002年の生産量は世界で1億8千万トン。そのうち約半分をナイジェリアなどのアフリカ諸国が生産している。近年、米国のテコ入れで遺伝子組み換えキャッサバの開発が進めれていた。1990年代には、韓国企業が焼酎の原料として、カンボジアのキャッサバ・プランテーションで栽培し輸入していた。