米国コーン生産者協会(ACGA:American Corn Growers Association)は4月25日、超党派による2007年改正特許法に支持を表明した。家族農家は、長い間、遺伝子組み換え特許を侵害したとするモンサント社の攻撃と闘ってきた。風などによってGM品種の花粉が拡散し、非GM品種を汚染してきた。このほど議会に提案された改正法は、農民が「故意に」特許品種を使用したと主張する企業から農民を守るという。ACGAは、現行の米国特許法は、巨大なアグリビジネスの攻撃から農民を放置しているとして、過酷な特許の乱用に服従されるべきではない、と主張している。
食品安全センター(Center for Food Safety)の調査では、2005年1月現在、モンサント社は、25州で147人の農民と39の小企業を相手に、90件の訴訟を起こし、判決では、農民はモンサント社に平均して約42万ドルを支払っているという。多くの場合、彼らの畑が隣接する圃場から自然に流れ出た花粉に汚染された後に訴えられる。花粉は、状況によっては5マイル(約8Km)流されることが証明されている、そうした花粉を個々の農民がさえぎったり管理することは不可能である。
ACGAのLarry Mitchell理事長は「現行法では、これらの訴訟に農民が対抗することは難しい。農民は時間を取られ、遠くまで出かけることを余儀なくされる。モンサント社は、彼らに有利な裁判所を選ぶ。そのうえ、裁判所が汚染を「故意」であるか否か判断する基準がいい加減である。「故意」と判断された場合、賠償は3倍になる。」と言う。
ACGA は、35州で14,000人からなり、アグリビジネスから資金提供の受け入れを禁じている。
・American Corn Growers Association, 2007-4-25 ・Environment News Service, 2007-4-26改正特許法の詳細は不明であるが、このACGAの声明などによれば、これまで特許を盾にして、農民から不当な「賠償金」を取り立ててきたモンサントの行為自体が不法となる可能性があるようだ。モンサント社による農民攻撃については下記に詳しい。
・やすだせつこ.com