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福井県池田町
8月4日と5日の2日間、福井県池田町などを会場に「たねとりくらぶ」の集い(第9回全国種苗研修会)が、「タネ・農の原点に回帰、そして交流」をテーマに開催された。全国各地から130名が参加し、タネ採りの技術交流や自家採種のタネの交換会などが行われた。
初日の会場となったホールには、北陸と近畿の8都県の約50品種の伝統野菜のサンプルやパネルが展示され、特にナスやキュウリの多様な品種が注目された。また10種類ほどの地元福井の伝統野菜の試食も提供された。今回はこの集いの実行委員会の中心となった地元の「ふくいの伝統野菜・るるぶ」提供による福井の伝統野菜の種子5種類が参加者に配布された。
2日目は福井市味見河内地区で焼畑の見学が行われた。河内地区では、約8百年前から焼畑による「河内赤かぶら」が栽培されてきた。かつては雑穀とともに栽培されていたこの赤かぶらも、年末に峠を越えた大野市の朝市で売られるようになって、かぶらの栽培だけになったという。20度から30度の急傾斜地を伐採し火を入れて焼くことで、肥料も農薬も使わない赤かぶらが栽培されてきたが、後継者がないとのこと。当日に予定されていた焼畑の火入れは雨が続いていたため中止となったが、種まきと覆土のデモが行われた。こちらの見学会には、地元の福井農林高校からも参加があった。前日夜には、火入れの状況や歴史を描いた映画「焼畑」(福井県立博物館制作)が上映された。現在も焼畑が行われているところは、秋田県、山形県、宮崎県と福井県など極わずかとなっているという。
会場となった池田町は、岐阜県と接する福井県中部に位置する山間過疎の町。周辺市町村による広域合併に背を向け独立自治体を選択したが、これには杉山町長のリーダーシップが大きいようだ。「農村力」をキャッチフレーズに、農業で生きる道を「一株増苗」運動や、生ゴミの堆肥化などにより町民一人ひとりを巻き込んだダイナミックなまちづくりを行っている。