2007年
2007年2月
2007.2.28 No.435
2007.2.26 No.434
2007.2.25 No.433
2007.2.23 No.432
2007.2.22 No.431
2007.2.21 No.430
2007.2.20 No.429
- 有機農業推進法・基本計画審議(第2回) 2月27日に開催
- 最終的なターゲットは自家採種の禁止 UPOVの次のステップ
- 北海道交雑試験 イネは237mでも交雑 国の指針は30m
- 花粉症緩和GM米、試験栽培で交雑はなし、と発表
- 米国:高リスク牛検体をすり替え 違法なカナダからの生体牛輸入
2007.2.17 No.428
2007.2.16 No.427
2007.2.15 No.426
2007.2.11 No.425
2007.2.8 No.424
2007.2.7 No.422,423
- 有機農業推進法・基本方針の審議始まる 前途多難か
- 有機JAS認定機関を追加登録 合計60機関
- タイのジーンバンク 消え行く在来米2万種余りを保存
- 京都府GM交雑防止指針を公表 国の2倍の隔離距離
- 有機農業の日々「フランドン農学校の尾崎さん」 東京で2週間上映
- 今こそ行動を開始すべき時、と警告 温暖化報告書に研究者
- あなたの生活レベルは、地球をどれだけ使っているか?
2007.2.6 No.421
2007.2.5 No.420
2007.2.4 No.419
2007.2.2 No.417
2007.2.28 No.435
■有機農業推進法は“骨抜き”か 基本計画案示される
2月27日午後、有機農業推進法の基本計画を審議する審議会(食料・農業・農村政策審議会生産分科会)が開かれ、農水省から基本計画案(「有機農業の推進に関する基本的な方針(案)」)が示された。「基本計画(案)」では有機農業は、環境保全型農業の一つの形態として位置づけられている。この位置づけに金子委員(有機農業者)や石井委員(島根県農林水産部農畜産振興課有機農業グループリーダー)が、有機農業と環境保全型農業は別であり並立して位置づけるべきだと何度か迫ったが、省側のガードは堅く「環境」でくくれれば、この位置付けで問題ないとした。この位置付けのため、有機農業者への環境直接支払いについては、「有機農業者の自主性を尊重」(農産振興課長)し、有機農業を核とする地域計画を策定した地域にのみ支援を行うとしていると考えれられる。これに対して石井委員から、「ゼロは半減できないから補助金もゼロ」(農薬や化学肥料を半減すれば相応の補助金が配分される)という発言があった。このことは、もともと削減する農薬も化学肥料も使っていない有機農業は、この支援の対象にならないという環境保全型支援の不十分さを指摘したものであった。
有機農業推進法第2条に規定された「遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として」という文言に関して、金子委員から「論点」(参院法制局作成)にはGM技術を使ったとしても適法であるとの見解が示されているが、有機農業でGMを使わないのは常識であり、この解釈はおかしいとの指摘がなされた。この点に農産振興課長は、「法解釈上、使用が可能ということであり、今のところ、現状では使わない」と回答している。わざわざ「今のところ」という発言は、状況次第ではGM使用を認めるということでもあるだろう。
何人かの委員が指摘したように、この基本計画(案)は「りっぱな文章」ではあるが具体性に欠けたものとなっている。抽象的な記述とすることで基本計画案が、有機農業推進法に書かれていることと大きくかけ離れたものとなっているように思われる。
今後は、2週間の意見募集ののち、3月下旬に開かれる最終の分科会で基本方針の取りまとめと答申という手順で進められる。農水省はこの分科会に提出した「基本計画(案)」を修正せず、意見募集を行うとしている。
2007.2.26 No.434
■中国:GM米商業栽培 4度目の棚上げ
中国・全国遺伝子組み換え食物安全委員会は昨年11月、安全性データの不足を理由に遺伝子組み換え米の商業生産の許可を棚上げしていたという。この棚上げは、2004年以来少なくとも4回目。その一方で、害虫抵抗性GM米の試験栽培については許可したとも報じられている。中国科学アカデミーの科学者は、中国で開発中の害虫抵抗性GM米は、農薬を80%減らし。生産量は6%上がるとしている。しかし、中国の環境保護部門の専門家は、害虫耐性遺伝子が変異して、生態系や食物連鎖に影響を及ぼすかもしれない、と語ったという。
■導入組み換え遺伝子“削除”技術はGM汚染を防ぐ?
米国・コネチカット大学と中国の研究者らはこのほど、GM作物に導入した組み換え遺伝子を“削除”出来るツールを開発したという。詳細は明らかではないが、遺伝子組み換えタバコの種子と花粉から組み換え遺伝子を100%“削除”することに成功したという。この技術を他の作物に導入することで、GM汚染を防止できるという。従来のGM技術への批判に対して、この新技術は対応できるのか。タバコで成功したというが、その技術の安定性や他の作物への適用できるのかなど、まだまだ未知数。
2007.2.25 No.433
■二酸化炭素量を簡単に計算する「環境尺」 岩手県で考案
岩手県環境生活部は、簡単に二酸化炭素の量を計算できる「環境尺」を考案し発表した。岩手県はこの「環境尺」について、「人間の行動が環境に与える負荷を計測する物差です。環境負荷を実感してもらうために岩手県が考案したものです」としている。この「環境尺」は、計算尺のような構造で、中尺が動き、いろいろな資源の生産過程で発生する二酸化炭素の量や、紙やプラスチック、生ゴミなどを焼却したときに発生する二酸化炭素量を簡単に計算できる。例えば、紙1Kgを焼却する際に発生する二酸化炭素の量を計算するには、中尺に赤で示してある「木紙」の目盛り線を、下尺の100の位置にあわせる。次に中尺の1Kg=1000gの位置にある上尺の数値を読めば約1.9Kgとすぐに結果が出る。中尺の上側が使用量になるので、例え1gであっても5Kgであっても、その量に応じて、即座に二酸化炭素量を読み取ることが出来るという優れものである。自作も可能で、現在、岩手県のサイトから型紙や使い方をダウンロードできる。
2007.2.23 No.432
■遺伝子組み換え作物3品種承認へ意見募集
農水省と環境省は2月23日、日本モンサント申請による遺伝子組み換えの高リシントウモロコシ(LY038)など3品種の第1種使用規定に関する意見募集を始めた。締め切りは3月26日。今回意見募集される遺伝子組み換え作物の使用条件は、いずれも「食用又は飼料用に供するための使用、栽培、加工、保管、運搬及び廃棄並びにこれらに付随する行為」と、無条件となっている。同時に公開された「学識経験者意見」では、環境に与える影響は少なく、問題は無いとしている。
2007.2.22 No.431
■滋賀県「環境こだわり農業推進基本計画案」GM不使用を明記
琵琶湖を抱える滋賀県は、同県の「環境こだわり農業推進基本計画案」について意見募集を2月28日まで行っている。この基本計画は、化学肥料や化学農薬の使用削減などにより、琵琶湖などの環境保全に寄与しようというもので、生産者、販売者、消費者に「環境こだわり農産物」の推進を呼びかける内容となっている。基本計画にはいくつか注目すべき点がある。基本方針の最初に「環境こだわり農業が滋賀県農業のスタンダードとなるように推進します」とあり、その「課題」の一つに、先ごろ施行された有機農業推進法により策定される国の基本計画を踏まえて対応する必要があるとしている。
同基本計画案は「施策の方向」として「化学合成農薬と化学肥料の使用量の削減」をあげている。その削減実現に「病害虫抵抗性品種の導入」「水稲の温湯種子消毒等の導入」などをの技術導入を推進するとし、さらに遺伝子組み換え品種を使わないことも明記している。
■北海道、交雑試験の詳細を公開 大豆は220mでも交雑
北海道はこのほど、2月19日に開催した「食の安全委員会遺伝子組換え作物交雑等防止部会」で発表した交雑確認試験の詳細を公開した。これによれば、イネでは最低237m、大豆は220m、とうもろこしは600mで、低レベルではあるものの交雑を確認したとしている。北海道では来年度、さらに詳しい確認試験を行うとしている。国の交雑防止指針では、イネが30m、大豆が10m、トウモロコシが600mと規定されている。北海道の今回の試験結果からも、国の指針が交雑防止にならないことを示しているといえよう。
2007.2.21 No.430
■英国:GM混入0.9%容認へ 有機基準を改定
英国政府は今、英国の有機基準を0.9%まで遺伝子組み換え成分を含んだとしても「有機」として表示できるように改定しようとしているという。これに対して、英国の自然食品関連企業やソイル協会は、0.9%ではなく検出限界の0.1%にすべきであるとして、政府の方針に反対し、議会に働きかけを行っている。この政府方針にソイル協会は、政府はGM企業と協議したが、有機関連企業とはなんら協議せずこの方針を決めたと非難している。EUは、0.9%とはいえ「共存政策」により有機への遺伝子組み換えの混入を容認する方向に動いている。このことは「オーガニック」と表示されていたとしても、遺伝子組み換え食品の混入した食品が流通することになることを意味する。
■日本のGM食品表示改正を求める署名運動開始へ
遺伝子組み換え食品いらないキャンペーンやグリーンピース・ジャパンなどは、この3月より日本の遺伝子組み換え食品表示の改正を求める署名運動をはじめる。現在、賛同団体を募集している。日本の遺伝子組み換え食品表示は、5%までの混入を容認し、食用油や醤油などでは検出できないという理由で表示する必要がないなど、不十分な内容になっている。したがって、「遺伝子組み換え大豆不使用」の豆腐から遺伝子組み換え大豆の混入が見つかるのも、こうした不十分な表示規制に原因があるともいえる。世界的に見ても、意図せざる混入の基準が、EUなどでは0.9%から1%であるのに対して、日本の5%という設定は大きいものとなっている。今回の署名運動は、こうした現状に対して、次の3点を改善するように求めるという。
・全食品を遺伝子組み換え表示対象とすること(油やしょう油なども)
・意図せざる混入の許容率を引き下げること
・動物用の飼料も表示すること(ペットのえさも含む)
2007.2.20 No.429
■有機農業推進法・基本計画審議(第2回) 2月27日に開催
農水省は2月20日、有機農業推進法に基づく基本計画を審議する食料・農業・農村政策審議会第5回生産分科会を2月27日に開催すると発表した。傍聴可能。農水省は拙速にも、年度内の3月末までに基本計画を策定しようとしている。27日には農水省から基本方針(案)が提出され審議される。了承されれば、パブリックコメントの手順を踏んだ後、3月末の第3回目で答申となる予定と見られているという。
■最終的なターゲットは自家採種の禁止 UPOVの次のステップ
米国のOrganic Consumers Associationは2月19日、UPOV(植物新品種保護国際同盟、The International Union for the Protection of New Varieties of Plants)の最終的な目標が、大手種苗会社による自家採種の禁止にあるとするGRAINによる"The end of farm-saved seed?"の要約を掲載した。この要約では、UPOVの歴史的な展開とWTOの関係を延べ、1991年に締結された現在のUPOV条約の次のステップの目的は、自家採種の全面的な禁止にあるとしている。現在途上国では80%から90%が、先進国でさえ30%から60%が自家採種された種苗が使われているが、こうした自家採種の種苗を、全世界一律の条約により全面禁止を狙っているとしている。そして、商業的U販売される種苗の使用を法廷に強制し、その利益をモンサントなどに代表される巨大な種苗会社の懐へ入れようとしていると分析している。
■北海道交雑試験 イネは237mでも交雑 国の指針は30m
北海道は2月19日、イネが最低237mでも交雑するとする試験結果を公表したという。2月19日に開催された北海道・食の安全委員会遺伝子組換え作物交雑等防止部会で公表したもので、昨年から3年計画で実施されているGM4作物の交雑距離の確認試験の結果。GM品種は使っていない。もち米を種子親に、うるち米を花粉親として、国の指針30mと道条例規制値300mなどの間隔をとり、キセニアによる調査の結果、最短でも237mで交雑していることが確認されたという。
■花粉症緩和GM米、試験栽培で交雑はなし、と発表
農業生物資源研究所は2月19日、同研究所が昨年実施した遺伝子組み換え花粉症緩和米に交雑はなかったと発表した。これによると、昨年2期作を行い、それぞれ籾で331.7kgと163.5kgを収穫、圃場の周辺に5mおきに設置した交雑確認のもち米から交雑はなかったとしている。確認用のもち米がどのように配置されているかは「栽培実験計画書」では明らかではない。北海道の237mで交雑があったという結果と比べると、交雑がまったくないということは、果たして本当であろうか。
■米国:高リスク牛検体をすり替え 違法なカナダからの牛輸入
米国農務省(USDA)より委託された業者が、高リスク牛の検体収集の際、健康な(?)牛の検体を提出したことを認めたという。また、BSE検査の結果が出るまで冷蔵保管すべきと体を保管せず、記録を偽造し、損害は39万ドルにのぼるという。公金横領などで個人には最高20年の懲役と25万ドルの罰金が、会社には最高50万ドルの罰金が下されるという。米国のBSEサーベイランス計画は、2006年7月に縮小が発表され、この縮小について食品安全委員会は1月11日、容認する答申を厚労省と農水省に提出している。この「米国BSEサーベイランス見直しに対する見解」では、根拠は示されないまま、米国のサーベイランス体制の縮小に疑念はあるものの、米国のBSE発生推定値「100万頭に1頭」は、同委員会プリオン専門委員会による推定値とほぼ同じであるから問題はないというもの。検体がすり替えられていては、たとえBSE感染牛がいたとしても検出されないのは当然。
こうした検体すり替えの一方で、ワシントン州の牧畜業者によれば、カナダから生体輸入される数百頭の牛が、輸入に必要な耳票あるいは電子IDタグや30ヶ月齢以下で健康であることを証明する書類なしで米国に輸入されている、と報じている。そうした牛が毎週のように輸入されているとも。米国農務省は最近になって、カナダ産牛の取引について調査に乗り出したとしている。
2007.2.17 No.428
■混入牛肉は20ヶ月齢以上 タイソン社認める
2月16のReutersなどによれば、2月16日に公表された米国産牛肉の混入について出荷元のタイソン社は、問題の牛肉が20ヶ月齢を越えていたと認めたという。2月17日の日本経済新聞は、この2箱が米国内向けであり、作業員が誤って混入させたと報じている。
2007.2.16 No.427
■米の新品種に名付け親募集 18日まで
有機農業向きの米「さわのはな」の種子供給を行ってきた山形県の生産者グループ「さわのはな倶楽部」は、「さわのはな」を越える新品種の名付け親の募集を行っている。この新品種は、「さわのはな」を栽培する中から見出され、出穂が遅く乳白粒が少ないというもの。近く登録品種として申請するという。名付け親の募集は18日締め切り。
■またか 米国産牛肉の違反 20ヶ月齢以下の証明書なし
農水省と厚労省は2月16日、米国から輸入された横浜港に到着した冷凍牛肉の中に、必要な米国農務省発行の衛生証明書に記載のないばら肉2箱が混入していたと発表した。出荷した加工施設はタイソン社レキシントン工場で、合計473箱、約9トン。米国からの詳細な報告があるまで、問題の加工施設からの輸入手続きを停止するという。このタイソン社レキシントン工場は、2004年の違反件数がワースト3に入る加工施設である。
■英国「気候変動の経済学」邦訳を公表へ 環境庁
環境庁は2月16日、「スターン・レビュー」の邦訳版を作成すると発表、あわせて要約版を公表した。この「スタイン・レビュー」は、地球温暖化の進展による影響を分析し、すぐに厳しい対策を採れば世界のGDPの1%の投資で済むが、放置すればその被害は20%に及ぶとしている。報告書本文は4月末を目途に翻訳を終了し公表するという。
2007.2.15 No.426
■サツマイモ新品種を頒布を開始 日本いも類研究会
日本いも類研究会は2月14日、サツマイモ新品種の頒布を始めた。今年度はパープルスイートロードなど5品種。ジャガイモについては今年度は中止。
■中国産GM米汚染 今度は福島の大福
福島県は2月15日、同県伊達市の不二屋食品が製造した大福の原料のもち米粉に中国産GM米が混入していたとして製品の自主回収を始めた、と発表。この大福は、同社が昨年12月16日から1月31日にかけて生産し、全国33都道府県に出荷していたもの。1日に約1万個を生産していたという。最後に生産した製品の消費期限が2月5日であり、同県は「ほとんどが消費された」と見ているという。問題の「不二屋食品」は、ペコちゃんの「不二家」とは別の会社。
■GM食品2品目承認へ 食品安全委
食品安全委員会は2月15日、遺伝子組み換え由来の食品など2品目の承認へ向けて意見募集を始めた。これは、遺伝子組み換え微生物由来の「アミラーゼ」と、モンサントの遺伝子組み換えの「高リシントウモロコシ」の2つで、意見の締め切りは3月16日。「高リシントウモロコシ」については、糖尿病の原因となる可能性がニュージーランドで指摘されているという。
■GM作物4品種を承認へ生物多様性影響評価検討会総合検討会
農水省は2月15日、生物多様性影響評価検討会総合検討会を2月26日に開くと発表した。議題は4品種の遺伝子組換え作物の第1種使用規定の承認。
2007.2.11 No.425
■運用開始が近づく極北のジーンバンク GMも除外せず
北極圏に建設中の現代版「ノアの箱舟」が完成間近となり、1年以内に種子の保存が始まるという。この「ノアの箱舟」は、"Seed Vault"と呼ばれ、山腹に掘られた120mのトンネルの奥に2つの保存庫が設けられ、マイナス18度で保存される。たとえ極地の氷がすべて溶け海面上昇があったとしても、このジーンバンクは影響を受けない。公式には2008年始めにオープンするが、2年以内に世界の150万種の種子が保存される計画。原則としてハイブリッドの種子は除外されるが、「ふるい分けが難しいという単純な」理由で遺伝子組み換え品種は除外されないという。
■クーロン動物食品は有機なのか 米国で表示法案提出
米国食品医薬品局(FDA)は昨年末、クローン動物は安全であり表示なく食品として流通可能という見解を明らかにした。このFDA見解にバイテク業界は、「有機飼養されたクローン動物由来食品は有機」といい、消費者団体はクローンは遺伝子組み換え食品と同じであり、「クローン」の表示が必要であると主張している。昨年の調査では、米国では65%がクローン動物由来の肉や牛乳を食べないと回答している。こうした中、米国上院に2月8日、クローン動物由来食品に表示を求める法案(S.414、Cloned Food Labeling Act)が提案された。この法案の提案議員の一人は、「この法案は(米国)の有機基準の健全性を守ることにある。クローン動物由来食品の流通が議論される前に、それが有機ラベルをつけて市場に出回ることができない状況で始まることを望む」と語った。もう一人は「市民が、クローン由来であるかを知ることは当然であり、法案は情報に基づいた決定(informed decision)に役立つ」と語っている。こうした動きに米国の食品安全センター(The Center for Food Safety)は、クローン動物の流通認可そのものに反対するが、この法案に賛成すると表明した。
2007.2.8 No.424
■カナダ 9頭目のBSEを確認 今年初めて
カナダ食品検査局(CFIA)は2月7日、カナダで今年最初となる10頭目のBSE感染牛を確認したと発表した。感染牛の年齢は不明。カナダの飼料規制は、まだ不完全であり、ブタやニワトリのエサとして牛由来の肉骨粉の使用が認められている。2007年7月12日から、日本やEU並みの完全禁止される予定。米国は現在、カナダからの牛の輸入制限を30ヶ月齢以上にまで緩めようとしている。
■ジョゼ・ボベ 禁固4ヶ月の実刑判決 獄中立候補へ
2月7日のAFPなどによれば、フランス大統領選に立候補を表明しているジョゼ・ボベに対し、フランス破棄院(最高裁)は7日、禁固4ヶ月の実刑判決を下したという。これは、2004年7月に南仏での遺伝子組み換えトウモロコシの廃棄行動に対して下されたもの。この判決により、フランス大統領選挙初の獄中立候補となる可能性が高くなった。
2007.2.7 No.422,423
■有機農業推進法・基本方針の審議始まる 前途多難か
2006年12月に成立した有機農業推進法の基本方針を審議する農水省の「食料・農業・農村政策審議会第4回生産分科会」が1月29日開かれた。先ごろ公開された議事概要によれば、早速、「準有機」とか「有機農業は環境保全型農業にはなじまない」「有機農業は環境保全支援の対象にはならない」といった「推進」とは裏腹な後ろ向きな発言が飛び出している。
■有機JAS認定機関を追加登録 合計60機関
農水省は2月7日、新たに国内有機JAS認定機関を追加登録した。これにより登録認定機関は60機関(国内53、外国7)となった。
■タイのジーンバンク 消え行く在来米2万種余りを保存
世界最大の米輸出国のタイでは多くの在来種が消え去ろうとし、すでにいくつもの在来種が絶えた。タイの米の在来種を保存しているジーンバンクは現在、2万4千種の在来の米を保存し、その重要性はますます高くなっているという。マイナス10度で保存される種子は、50年は発芽が可能だという。
■京都府GM交雑防止指針を公表 国の2倍の隔離距離
京都府は1月16日、遺伝子組み換え作物栽培の交雑防止の指針を公表した。イネ、ダイズ、トウモロコシ、セイヨウナタネの4品目が対象で、国の指針の2倍となる次の隔離距離をとるようなどを求めている。イネ 60m、トウモロコシ 1200m
ダイズ 20m、セイヨウナタネ 1200m
■有機農業の日々「フランドン農学校の尾崎さん」 東京で2週間上映
昨年完成したドキュメンタリー映画「フランドン農学校の尾崎さん」が東京・下北沢で2週間の上映されることになった。この映画は、“卒サラ”して30年、大阪府能勢町の産消循環自給農場「べじたぶる・はーつ」で有機農業を続ける尾崎さんの日常を、1年にわたって追ったドキュメンタリーである。アマゾンの破壊に象徴されるように、グローバリズムは大規模モノカルチュア(単一作物栽培)を追求するが、尾崎さんの有機農業は徹底した多品目少量生産。さらには「どこまで規模を小さくすることが出来るか」という縮小経営を目指している。しかし、この規模の小ささの追求は、案外、時代の最先端といえるかもしれない。
>> シネマアートン下北沢
■今こそ行動を開始すべき時、と警告 温暖化報告書に研究者
地球温暖化に関する気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書を受けて、研究者15名は2月2日、国民への緊急メッセージを発表した。研究者らはこの中で、「自然の吸収力を考えると、温室効果ガスの排出を現在の半分以下にまで削減しないと気候は安定化しない」と警告し、一致した削減に向けた努力が必要だとしている。そして「今、行動を開始すれば、子どもたちと人類の未来を守ることができる。」と結んでいる。
■あなたの生活レベルは、地球をどれだけ使っているか?
今のあなたの生活レベルで世界のすべての人が生活したとしたら、地球はいくつ必要になるのか、という問題に答えてくれる“クイズ”がある。日本人一人の平均的な生活レベルには4.8ヘクタールの土地が必要だという。では、もし地球上の人たちが、日本人のレベルで生活しようとすると地球は幾つ必要になるのか? 言い換えれば、今の地球を平等に使うには、どれだけの面積に押さえなければならないのか、という問いかけでもある。
>> "Ecological Footprint Quiz"
2007.2.6 No.421
■各国別にリスク評価を始めたプリオン専門調査会
食品安全委員会プリオン専門調査会は、昨年12月の第40回の会合から各国別の輸入牛肉についてのGBR(地理的リスク)評価を始めたが、本格的なものかはまだわからない。
■北海道 GM作物屋外栽培計画 今年度はなし
北海道は2月6日、2007年度の屋外での遺伝子組み換え作物の栽培計画について、研究機関を含めて計画がないと発表した。
■世界はGM米に反対する グリーンピース・レポート
グリーンピースは2月6日、世界の米取り扱いの大手41社の“遺伝子組み換え米は扱わない”という各社の方針を含む『マーケットレポート:コメ市場の危機』を公表した。日本からは、イオン、住友商事、トーメン、丸紅など9社が、GM米拒否に名を連ねている。
■タミフルはインフルエンザに有効か
医薬ビジランスセンターは2月5日、国際医薬品情報誌協会(ISDB)の2月2日付けの声明「どちらが危険? インフルエンザとタミフル?」を掲載し、重篤な副作用があるタミフルを通常のインフルエンザには使用しないように呼びかけている。WHOにはタミフル備蓄の中止を申し入れているという。
2007.2.5 No.420
■国内32頭目のBSEを確認 65ヶ月齢の乳牛 北海道帯広市
厚労省と農水省は2月5日、国内32頭目となるBSE感染牛を確認したと発表した。この牛は、北海道帯広市で飼養されていた65ヶ月齢のホルスタインの雌で、2001年10月に肉骨粉の飼料規制が始まる直前の2001年8月に生まれた。
■北海道GMコンセンサス会議 提言集約できず
北海道では昨年11月より、遺伝子組み換え作物の栽培についての市民合意を得るために一般公募の委員15名による「遺伝子組換え作物コンセンサス会議」を4回にわたって開いてきた。この中で昨年12月、北海道におけるGM作物栽培の妥当性について議論する上で「鍵となる質問」として次の22項目をまとめ公表している。
最終回となる第4回のコンセンサス会議が2月3,4日と開かれ、提言をまとめることになっていたが、意見集約ができず4案併記となった。道への提言は、「現時点では消費者の理解を得られていないこともあり、道として結論を急がない」となった。
■アフリカ農業の脅威 米国財団の“援助”
1月31日のケニア・The East African Standardは、米国の財団による“援助”がアフリカの農業の脅威になっていると報じている。1月にケニアのナイロビ開催された世界社会フォーラムに参加したアフリカの70のNGOの代表は、「アフリカの緑の革命のための提携」というビル・ゲイツ財団とロックフェラー財団の新たなイニシアチブは、アフリカの農業を高価で、有害な化学製品やハイブリッド種子によるモノカルチュア(単一作物栽培)や、最後には遺伝子組み換えに依存するシステムにシフトさせようとして1億5千万ドルを受け入れさせようとしていると警告した。
2007.2.4 No.419
■GMに流れる米国の小麦とてん菜 「前門の小麦、後門の砂糖」か
米国では、砂糖用のてん菜業界がラウンドアップレディてん菜の作付け準備が整ったと報じられている。この一方、米国小麦協会も遺伝子組み換え小麦の導入を進めようとしている。モンサント社は2004年、ラウンドアップ耐性小麦の商業化を諦めた。しかし現在、米国小麦業界は、シンジェンタ社の遺伝子組み換えのフザリウム耐性小麦を導入しようとしている。米国小麦協会では、どんな品種を栽培するかを一方的に決めることを含め、小麦産業は攻撃的に行動しなければならないと考えていると言う。そして、日本に関して「何を植えろと言う権利は彼らにはない」と断言したという。
■BSEウイルス?を発見か 米国研究者
米国・エール医科大学の研究チームが、vCJDやスクレーピーに感染した神経細胞にプリオン分子ではない25nmのウイルスサイズの“小片”を発見したという。この“小片”は、感染してない細胞に見られない。まだウイルスと断定しているわけではない。
■ジョゼ・ボベ 声なき民の代弁者として仏大統領選に立候補
ジョゼ・ボベは2月1日、「声なき人々の代弁者」として仏大統領選挙に立候補を表明したという。ジョゼ・ボベは、反自由主義の統一候補の擁立に動いていたが失敗し、彼自身が立候補することにしたという。最近のある世論調査では、70%がボベの立候補に反対しているが、彼は3%の得票を得そうであるという。
ジョゼ・ボベはまた、GM作物への妨害行為により禁固4ヶ月の高裁判決を受け、現在、最高裁に上告中である。来週の最高裁の判決次第では獄中から大統領選に立候補する最初の候補者になるかもしれない。
2007.2.2 No.417
■出荷されていた中国産GM汚染のビーフン
厚労省は2月1日、森井食品が輸入したGM汚染のビーフン171Kgが、すでに小分けされ、販売されていたと発表した。同社は、このビーフンを回収しているとしている。
■温暖化ガス:日本の排出は増加 英国は目標以上に削減達成
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第1作業部会は2月1日、21世紀末に平均気温が最大で6.4度上昇、海面も最大59センチ上昇するとする第4次報告書をまとめたという。その温暖化の主な原因は、90%以上が人間によるものとしている。京都議定書で12.5%(90年比)の削減を義務つけられている英国は1月31日、2005年の温暖化ガス排出量(確定値)で15.3%の削減を達成を発表。家庭からの排出量は4.6%減少。一方、日本の排出量は、2005年(速報値)で、90年比8.1%の増加。二酸化炭素だけでは、削減どころか13.9%の増加。工場などで-3.2%と削減を実現しているが、家庭からは+37.4%と大幅に増加。前年比でも+4.5%の増加している。
■『最も無責任な企業』にブリヂストン
スイス・ダボスで世界経済フォーラムが開かれた1月24日、それにあわせてスイスのNGOにより、ブリヂストンは「最も無責任な企業(Public Eye Global Award)」に選ばれた。受賞理由は、西アフリカのリベリアにある子会社Firestone Natural Rubber Companyのゴムプランテーションで80年にわたって労働者や子供に奴隷同然の環境で労働を強いてきたことによるもの。
■フランス農水省 日本語サイトを開設
フランス農水省はこのほど、フランス産の食品の安全性をテーマに日本語サイトを公開した。このサイトでは、フランスが官民挙げて安全性確保に取り組んでいると紹介している。