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ナタネの自給率はわずか0.04%。裏を返せば海外依存率99.6%。作付面積も800ヘクタールという。財務省輸入統計によれば2007年の輸入ナタネ約213万トンの約93%がカナダ産であり、残りの約7%がオーストラリア産となっている。そのカナダ産も8割以上が遺伝子組み換えナタネ品種であり、オーストラリアもサウスオーストラリア州を除き遺伝子組み換え解禁に踏み切った。一方、国内産ナタネは2006年度から3年間限定の国の助成が今年度限りで打ち切られ、国内産は風前の灯となっている。
2007年8月、山田正彦議員は「食料自給率を現在の39%から60%にアップするためのプラン」を公表した。この試算の中で山田議員は、国内消費量の7割の約171万トンを国内で生産することで食料自給率を5%アップできるととし、そのためには47万ヘクタールで生産し生産費と市場価格の差額約1081億円を投ずることで可能であるという。
・山田正彦議員(民主党), 2007-8-21世界的にはバイオ燃料ブームの中、ナタネのの輸入価格も高騰している。財務省貿易統計によれば平均輸入価格は、2006年(トン当たり3万6千円)と2007年(トン当たり5万2千円)で約45%も上昇している。市場価格と生産費の差は小さくなってきている。
こうした中、9月のナタネの播種を前に「国産ナタネの灯を消すな!」と国や各党への要請行動が取り組まれている。
6月11日に国会内で開催された緊急要請集会の模様が動画で公開された(日本有機農業研究会科学部)。
>> ビデオ「国産ナタネの灯を消すな!」
以下に緊急要請を転載する。
(以下、転載)
<緊急要請文>
内閣総理大臣 福田康夫様農林水産大臣 若林正俊様
国産ナタネの灯を消すな!緊急要請
農水省は「高品質なたね産地確立対策事業」として続けてきた助成を今年産までとして打ち切りを決めています。ナタネ生産農家の収益の4割を支える助成金がなくなると生産をやめざるを得なくなります。なんとか守ってきた国産ナタネの灯が消えてしまいます。生産されなくなればその土地に適応した品種の種は消え、その損失は計り知れません。
ナタネ油は日本人が消費する食用油の56%を占めます。しかし、いまや日本で利用される菜種の約90%はカナダ産で、カナダ産の菜種の84%(栽培面積ベース)は組み換え種です。国内生産は遺伝子組み換え菜種の油を食べたくない消費者ニーズの受け皿となって地方の製油所や生協などが契約栽培をして支えてきました。また近年は循環型農業のモデルとなる「菜の花プロジェクト」によりナタネ栽培が各地で取り組まれるようになっています。このナタネの国内生産を増やす支援をするのが政府の役目はずのところ、逆にこれを潰す措置は理解に苦しみます。また、いまだに遺伝子組み換え表示が食用油にはありません。表示がされれば国産を選択する消費者は大幅に増え、増産の道筋がつきます。
現在、小麦や大豆などと同様ナタネの国際価格が急騰し原料ナタネの入手が困難となりつつあります。オーストラリアでのGMナタネ栽培認可などとあわせ、こうした状況を鑑みれば、国産ナタネの振興がいまこそ、取り組まれるべきです。国産ナタネの灯を消してはなりません。
私たちは緊急に以下の措置を求めます。
国産ナタネ生産助成金の継続
食用油への遺伝子組み換え表示
原料ナタネ種子の供給体制の構築
国産ナタネの自給率向上を図る生産振興措置