最終更新日:2013年9月27日
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2013.09.27 No.581
■【案内】国際有機農業映画祭2013
国際有機農業映画祭2013
  [画面クリックで拡大]

 今年で7回目となる国際有機農業映画祭は、11月22日(金)から24日(日)の3日間、「土くれを握りしめて」をテーマに開催される。今回は、法政大学沖縄文化研究所との共催で、法政大学外濠校舎(東京・市ヶ谷)を会場に、日本初公開3作品を含む9作品が上映される。

 注目の1本は『GMO OMG 遺伝子組み換え? なんだそれ?』。米国の3人の子供を持つ父親が、毎日の食材に疑問を持ち、“遺伝子組み変え”が何であるかを探して歩くという作品。とても分かりやすく解き明かしている。遺伝子組み換え作物や加工食品ばかりでなく、その対極にある在来種の保存と継承の問題(自家採種)や、北極圏スピッツベルゲン島に設けられた国際的なジーンバンクGlobal Seed Vaultにも取材しているところが、これまでの同じような作品とは異なっている。タネ屋のカタログで文字を覚えた6歳の長男坊主、大きくなってどう変貌するのだろうか。音楽もいい。

 今年は、沖縄・恩納村の百姓の仲西美佐子さんと『福島 六ヶ所 未来への伝言』監督である島田恵さんに、沖縄、福島、六ヶ所で、大地と海を奪われてもそこに生きる人と土の声をじっくり聞く時間が設けられている。22日には沖縄文化研究所の公開講座『奄美・沖永良部の文化・社会・アイデンティティ』も予定されている。

  国際有機農業映画祭2013
   http://www.yuki-eiga.com/

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 百姓は心のなかに宇宙をもっている、と詠ったのはもうこの世にいなくなった陸奥の老百姓でした。その宇宙は土でできていて、優しくて深い百姓の知で満ちていて、自然とのつき合い方や文化や種や、みんなこの宇宙が産み出したというのでした。だから百姓は、この土でできた宇宙を守るためにたたかいぬくのだと。今年、パートナーとなった沖縄文化研の導きでわたしたちは、その宇宙を守るためにたたかい続けている沖縄の百姓と出会いました。沖縄の百姓の宇宙は福島の百姓の宇宙、世界中の百姓の宇宙とつながっていて、みんな土くれを握りしめている。映画祭を通してそんな百姓の宇宙と私たちそれぞれの宇宙が通いあえれば、そんなことを夢想しています。

国際有機農業映画祭運営委員会
共同代表  大野和興

 今年の有機農業映画祭は、「土くれを握りしめて」というテーマを掲げています。「土」で表象される自然が私たちの経済活動の、あるいは生命活動の根底にあることは文明が進むほど忘れられたり、軽視されたりします。17世紀なかばに経済学が成立したとき、その経済学の創始者というべきケネーやアダム・スミスは、私たちの社会が、農業を出発点として成り立っていることを鮮やかに描き出し、当時の、貨幣を至上の富とする重商主義の考え方を批判しました。今日、私たちは、再び、貨幣至上主義の市場経済に振り回されています。土地を生かし、人を生かすという根源的な原理が今ほど再考・再評価されなければならない時期はないと思います。

法政大学 沖縄文化研究所
所長  屋嘉宗彦

【国際有機農業映画祭2013 概要】
 会  場:法政大学市ケ谷キャンパス外濠校舎
      さったホール・S505教室
 アクセス:JR中央線市ヶ谷駅・飯田橋駅下車
      法政大学市ケ谷キャンパス外濠校舎
 期  日:2013年11月22日(金)23日(土)24日(日)
 参 加 費:前売 1,800円・当日 2,500円・
      学生&25歳以下 1,000円(要証明書提示)
      ※15歳以下無料(要予約)
      ※半券提示で再入場自由
 共  催:国際有機農業映画祭運営委員会
      法政大学沖縄文化研究所

 有機農業の世界を次世代に伝えたいという趣旨で、参加費が、学生・25歳以下1000円、15歳以下が無料。なお、前売の締め切りは11月10日。

 公式サイト  http://yuki-eiga.com/

■上映作品
 詳細:http://yuki-eiga.com/cat/cat_2013.html

【11月23日(土)】
●人間の住んでいる島 (1997年/日本/32分)
 ある朝、米海兵隊が銃剣を構え、ブルドーザーの唸り声と共に上陸、芋も砂糖きびも引き倒して有刺鉄線を張り巡らした。1955年3月、沖縄・伊江島の農民の闘いはこうして始まった。土地を守る闘いの最前線にあり続けた阿波根昌鴻さんが語る土地と人の物語。
●福島 六ヶ所 未来への伝言 (2013年/日本/105分)
 12年間六ヶ所村に移り住み、写真を通して核燃基地建設に反対する人びとの姿や暮らしを世に伝えてきた島田恵さん。今度は映像を通して問いかける。「あなたは未来に対して、いのちのバトンをわたしますか? それとも放射能という負の遺産をわたしますか?」
[初公開]
●マリーナの闘い (2012年/マレーシア/12分)
 大資本による土地収奪が世界各地で行われている。フィリピンのミンダナオで自給農業を営むマリーナさんは、周囲の農地が次々とドールに買収される中、生活の根拠である土地を手放してはいけないと、農民に呼びかける。
●有機農業で生きる ― わたしたちの選択
             (2012年/日本/36分)
 農薬や化学肥料への依存、放射能汚染、環境破壊。農と食に問題をかかえる現代社会を変える鍵を「有機農業という生き方」の中に探した作品。本来の農業である有機農業は、自然の恵みを大切にする持続可能な営み。経済成長優先の社会から離れ、真の豊かさを見出す。
【11月24日(日)】
●ニコチンまみれのミツバチ
           (2009年/アメリカ/53分)
 私たちの食は、ミツバチが支えている。だが近年、ミツバチの大量死が日本はじめ、世界各国で起きている。その原因を病気やウイルス、電磁波などに求めたが、最後に残ったのが農薬だった。ここでは、ヨーロッパ、アメリカなどの養蜂家を訪ね、現場から検証する。
予告編
●ホッパーレース ― ウンカとイネと人間と
             (2013年/日本/60分)
 昨年上映された同題の映画をさらに充実し、ウンカの日本上陸も収録。アジアの稲作地帯での稲ウンカ多発の原因が農薬の過使用にあることを明確に示すと共に、水田の生物多様性維持こそが問題解決の鍵であることを、天敵の生態の見事な映像が雄弁に語る。
[初公開]
●食の選択 (2009年/アメリカ/72分)
 安い、便利といった基準で食を選ぶ人が多い今、食は、効率よく生産できるものに変わった。しかし、日々の食は個人の暮らしや健康だけではなく、環境や社会を大きく変えるもの。大量生産と有機的な生産を比較し、未来を守るための食の選択を提案した作品。
予告編
[初公開]
●GMO OMG 遺伝子組み換え? なんだそれ?
           (2013年/アメリカ/84分)
 子どものために食について考えるようになった父親。出てきたキーワードは「遺伝子組み換え」。耳にしても、表示は見かけないし、人に聞いてもわからないことだらけ。子どもと遺伝子組み換えの謎を解く旅に出る。そこで出あったオーマイガット!(OMG)な現実。
予告編
●ホタルに恋して (2010年/台湾/50分)
 台湾北端の農村は、ミズホタルの飛び交う自然と棚田が残る。88歳になる爺さんが手入れを怠らない棚田は、水生昆虫の世界でもある。タニシをたらふく食べたホタルは、はかなく一夜明滅する。多様な自然が残る田んぼに過疎化が影を落とす。