最終更新日:2013年10月9日
2013年
 07年 08年 09年 10年 11年
 12年 13年 14年 15年 16年
 17年 18年 19年

2013年10月
12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031
最近の記事
2022.12.29 No.1152
2022.12.25 No.1151
2022.11.30 No.1150
2013年10月の記事
2013.10.20 No.588
2013.10.17 No.587
2013.10.11 No.586
2013.10.09 No.585
2013.10.08 No.584
2013.10.05 No.583
2013年9月の記事
2013.09.29 No.582
2013.09.27 No.580
2013.09.24 No.579
2013年10月

2013.10.09 No.585
■厚労省:GMダイズ2品種を承認 安全とされるGM食品は282品種に

 厚労省は10月3日、モンサントの遺伝子組み換えダイズ2品種を食品として承認した。これにより安全とされるGM食品は282品種になる。その多くが、交雑したGMトウモロコシのが対象と思われる掛け合わせ品種である。

 ・厚労省, 2013-10-3

 今回承認のモンサントのGMダイズは、GM高オレイン酸ダイズMON87705系統と除草剤耐性GMダイズMON89788系統の掛け合わせ品種で、食品安全委員会は9月2日に「安全」とする評価を決定している。

 もう一つのモンサントのGMダイズの一つ、除草剤ジカンバ耐性ダイズMON87708系統の生物多様性に係る評価は昨年10月に終了している。だが、米国では環境影響評価のため、まだ承認されていない。

 ●米国は ジカンバ耐性承認に一見“慎重”姿勢

 米国農務省は5月10日、このGMダイズを含むモンサントのジカンバ耐性GM2品種と、ダウ・ケミカルの2,4D耐性GM3品種を対象として環境影響評価書(EIS)を作成すると発表した。APHIS(米国農務省動植物衛生検査局)の発表によれば、これらの2つの除草剤耐性GM作物は初めての申請であり、EISが必要だと判断したとしている。

 APHISはまた、2,4D耐性GMでは40万人以上の請願署名と8千余りのコメント、ジカンバ耐性GMには3万通余りの請願があったとも公表している。こうした、多くの市民による反対意見が、承認を慎重にさせている(この点では、パブリック・コメント制度がまったく機能していない日本よりは、まだましかも知れない)。

 一方、食品安全センター(Center for Food Safety)などは、ジカンバも2,4Dも広く漂い拡散し、周辺への影響が大きいと、その問題点を指摘し、承認に反対している。

米国・スーパー雑草地図 2012年春
  [画面クリックで拡大]

 スーパー雑草が広がりによって、ジカンバのような新たな除草剤耐性のGM作物を“必要”としているかのように見える。しかし、モンサントなどGM種子企業は、新しい除草剤耐性GM作物を作りださざるを得ない、という袋小路に陥っているということでもある。何年か先には、別の除草剤耐性GM品種を開発せざるを得ないことは明らかだ。

 関連記事 No.463 (2007年6月3日)