最終更新日:2013年10月20日
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2013.10.20 No.588
[種苗]
■夢の作物? ジャガイモの茎にミニトマト

 今から35年前、ドイツのマックス・プランク研究所は細胞融合技術を使って、トマトとジャガイモからなる「ポマト」を作出した。目的は、トマトに耐寒性を持たせるためだったが、できたイモも、トマトの実も小さくて、実用にはならなかった。その後、この「ポマト」の話は聞かなくなった。

 ところが、英国の創業150年のタネ屋 Thompson & Morgan は、茎には甘いミニトマトが500個、根にはジャガイモが2Kgできるという“TomTato”の販売を始めた。この“TomTato”は苗木だけが販売されていて、1株を15ポンド(約2400円)で販売している。文字通りの“ハイブリッド”で、“遺伝子組み換えでない”と明記している。ただ、接ぎ木苗とのことで、家庭菜園向けのようだ。

 この“TomTato”、ミニトマトは甘いとのことだが、ジャガイモについては“うまい”とは書いてない。ということは“うまくない”、と思うがどうだろう。収穫したミニトマトのタネをまいてもやはりトマトだけだろうし、ジャガイモを種イモにしてもトマトはできないだろう。昔からよく言われてきた“二兎を追うもの 一兎も得ず”とは名言だが、この“TomTato”はどんなものだろうか。Youtube に“TomTato”の短い映像がアップされている。

 ・Thompson & Morgan
  TomTato
 ・Youtube