最終更新日:2013年10月20日
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2013.10.20 No.588
■タバコも放射能汚染
  JTは100ベクレル以下の葉の使用を明言

 食品ではないが、日本たばこ産業(JT)が購入する煙草の葉の放射能汚染の「自主基準」に100Bq/Kgを設定し、2012年3月に公表した。JTは、100Bq以下の葉は購入、使用するとしている。

 ・日本たばこ産業, 2012-3-16

 JTは昨年より、東北と関東のたばこの葉についての放射能測定結果を公表している。2012年産の東北の葉からは、キログラム当たり最大110Bq(福島県白河市)を検出している。岩手県奥州市産でも87Bqを検出している。また、千葉県長生郡産の葉からは約42Bqを検出している。2013年産からは、昨年を上回る最大で約186Bqを検出している。

 ・日本たばこ産業

 ●副流煙による「受動被ばく」の危険性は?

 汚染された葉が使われた煙草の場合、本人は当然だが、副流煙に含まれる放射性セシウム微粒子による「受動喫煙」ならぬ「受動被ばく」も覚悟する必要ないのか?

 この問題について、古川知恵美氏ら日本たばこ産業のグループが、安定同位体Cs133による試験の結果を報告している。それによると、たばこから煙への放射性セシウムの移行率は、主流煙で0.3%、副流煙で0.5%程度の移行が確認できたとしている。主流煙より副流煙が多く、周りに迷惑をかけることは確実。

 仮に、最大の100Bq/Kgの葉を使っていたとしても、1本数グラムのたばこでは、副流煙に含まれる放射性セシウムは“微量”だろう。しかし、その煙に含まれる放射性の微粒子が肺に入った場合、はたして体外に排出されることがあるのだろうか。放射能以前に、喫煙による健康被害は明らかであるが、予防原則に従えば、放射能が“微量”だとしても、副流煙を撒き散らすべきではないことは明らかだ。

 ・古川知恵美ほか
  『エアロゾル研究』Vol.28No.2(2013)