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EUの下部機関である欧州食品安全機関(EFSA)は12月17日、ネオニコチノイド系農薬のアセタミプリドとイミダクロプリドについて、胎児や幼児の発達中の脳や神経系に影響を与えるとして、摂取許容量の引き下げを提案した。今回の提案は、木村-黒田純子氏らが2012年2月にPLOS Oneに発表した、ネオニコ系農薬のラットへの影響に関する研究結果を検討した結果としている。
今回の提案で欧州食品安全機関は、アセタミプリドの一日摂取許容量(ADI)を、体重1Kgにつき1日当たり0.07mgから0.025mgへ、イミダクロプリドのADIは0.08mgから0.06mgへ低減するよう提案している。日本のアセタミプリドは0.071mg、イミダクロプリドでは0.057rである。
日本の農薬規制値は一日摂取許容量(ADI)だけであるが、欧州食品安全機関は同時に、急性参照用量(ARfD:24時間以内に摂取した食品や水に含まれる物質が、現時点での知見からなんらかの健康リスクを示さない量)とAOEL(作業者曝露許容量)についても引き下げを提案している。
EUは2013年12月1日より、ネオニコ系農薬3種類(クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム)について2年間の暫定使用禁止措置を発動している。
・EFSA, 2013-12-17 ・PLOS One, 2012-2-29EUでは、2013年12月31日からは、ネオニコ系農薬と同様な浸透性殺虫剤のフィプロニルの使用が制限される。この使用制限措置では、トウモロコシとヒマワリは全面禁止であり、一部のアブラナ科なども規制対象となっている。
米国やカナダも使用規制に動く中、日本の農水省は逆に、使用推奨に動いている。このフィプロニルは、日本では広く使用が認められていて、EUの規制するトウモロコシも使用可能である。
・日本食品化学研究振興財団食品安全委員会は11月26日、EUが使用制限をかけたフィプロニルについて、ADIを0.00019mg/kg体重/日とする評価書をまとめ、すでに締め切っているが意見募集を実施した。
・食品安全委員会, 2013-11-26関連記事
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