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食品安全委員会は11月25日、モンサント申請の2種類の除草剤(ジカンバ、グルホシネート)に耐性のある遺伝子組み換えワタ・MON88701系統について、厚労省と農水省からの依頼による食品と飼料に関する食品環境影響評価を始めた。
・厚労省このモンサントの遺伝子組み換えワタ・MON88701系統は、グルホシネート(商品名バスタ)とジカンバという2種類の除草剤に対して耐性がある。グルホシネートはモンサントのラウンドアップと競合する除草剤だが、ライバル除草剤にも耐性を持たせざるを得ないほど除草剤耐性雑草(スーパー雑草)がはびこっているということでもある。除草剤耐性GM作物の栽培面積の拡大は、スーパー雑草の拡張を招き、いたちごっこが続いている。
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● GM企業間クロスライセンスの進展と
“種子カルテル”
こうした複合除草剤耐性のGM品種の登場は、モンサントやデュポンなどのGM大手同士のクロスライセンスにより開発が可能となった。今年(2013年)に入り、遺伝子組み換え技術に関して、モンサントを軸としたデュポン、ダウ、バイエルによるGM企業間のクロスライセンスが立て続けに明らかになった。
モンサントは3月26日、デュポンとの第一世代の除草剤ラウンドアップ耐性GMダイズに関する特許裁判に和解し、次世代のGMダイズに関する10年間のクロスライセンス契約を結んだ。詳細は明らかにされていないが、モンサントのGMダイズ関連の特許の利用について、デュポンは約20億ドルの使用料を払い、モンサントはデュポンのGMコーン特許の利用が可能になったと発表している。
4月11日には、モンサントとダウ・アグロ・サイエンスによる、害虫抵抗性と除草剤耐性のGMトウモロコシに関するクロスライセンスが発表された。この取り決めによりモンサントは、ダウの除草剤2,4D耐性技術の利用が可能となる。
4月16日には、モンサントとバイエルがGM関連のクロスライセンスを発表。バイエルはラウンドアップ耐性関連技術を使用料を払って使用し、モンサントはバイエルンの害虫抵抗性と除草剤耐性技術が利用可能になる。
こうしたクロスライセンスによる特許がらみのGM品種だけに依存せざるを得なくなれば、今年3月28日にチュニスで開かれた市民社会フォーラムのセッションが警告したように、食料主権を失い、何を食べているかが分からなくなる社会が来ることになるだろう。
・GRAIN, 2013-4-2こうして着々とGM種子カルテルに“邁進”しているモンサントは今年(2013年)1月22日、「持続可能な開発のための経済人会議(WBCSD)」に加わったと発表したが、GM技術やモンサントが「持続可能」でないのは言うまでもないだろう。