最終更新日:2014年6月24日
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[遺伝子組み換え]
■掲載撤回されたセラリーニ論文 別の専門誌が再掲載
2013年11月に掲載を撤回されたセラリーニ博士(フランス・カーン大学)らの論文が24日、別の専門誌Environmental Sciences Europe によって再掲載された。再掲載された論文は全文が公開されている。
この論文は、モンサントの除草剤ラウンドアップ耐性遺伝子組み換えコーン(NK603)を長期にわたって与えられたラットが、早い時期に死亡したり腫瘍が多発し、腫瘍も外から見てわかるような大きなものであったというもので、初の長期給餌試験であった。それまでモンサントなどのGM企業は、特許権を理由として、中立的な試験にまで餌となるGM作物の提供を拒んできた。セラリーニ博士らの研究は、こうしたGM企業の“妨害”に対して秘密裏に行われたもので、2012年9月、Food and Chemical Toxicology誌に掲載された。
論文発表後、GM企業はもとより、EUを含む各国の規制機関までもが、研究結果を否定する見解を公表し、論文撤回を要求していた。FCT誌は当初、論文の掲載撤回要求を拒否していたが、2013年に元モンサントの研究者で、遺伝子組み換え推進団体とも関係あるとされるリチャード・E・グッドマンを、同誌の上級編集者に就任させ、大きな批判を浴びた。2013年11月、FCT誌はセラリーニ博士らの問題の論文を撤回した。
今回、Environmental Sciences Europe 誌が再掲載に至った経緯は明らかになっていない。しかし、GM企業や推進派、各国政府の規制機関の否定にもかかわらず、セラリーニ論文が十分な論拠と内容を持っていた、ということだろう。
・論文:Environmental Sciences Europe,2014年6月 ・Examiner, 2014-6-24
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