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最終更新日:2015年03月21日
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2015.03.21 No.652
■厚労省 放射能検査対象食品を縮小
【対照表】検査計画、出荷制限等の品目・区域設定・解除の考え方
  [画面クリックで拡大]

 厚労省は3月20日、東北・関東など17都県の放射性セシウム検査の対象品目の見直しを発表した。この見直しにより検査品目は、昨年3月の67品目から43品目へ縮小し、昨年の約6割となった。放射性セシウムをほとんど検出しなくなったキノコ・山菜を除く野菜類の検査品目はゼロとなった。今回から、茶も除外される。

 検査が残った品目はキノコ類、山菜類、米、大豆、そば、蜂蜜、乳、牛肉と一部の魚類である。

 山菜と並んでキノコ類は、特に生シイタケは、依然として数十ベクレル台の検出が続いている。今年3月6日には、キロ当たり190ベクレルのキノコ粉末が千葉県で見つかっている。

 海産魚類は14品目から6品目に減ったが、淡水魚類は1品目減って7品目にとどまっている。東京新聞が報じているように、海に比べ、拡散しにくい川や湖沼の汚染がまだ高く、淡水魚類の汚染は減少しにくい。

 共同通信は、「20減り45品目・類となる」としているが、厚労省の公表した昨年と今年の「検査計画、出荷制限等の品目・区域設定・解除の考え方」によれば、67品目から43品目に縮小している。品目見直しの詳細は対照表を参照。


 ・厚労省:検査計画、出荷制限等の品目・区域設定・解除の考え方
  【2015年3月版】
  【2014年3月版】

 ・共同通信, 2015-3-20
 ・千葉県, 2015-3-6

 検査対象品目が減ったとはいえ、放射性セシウムによる汚染が無くなったわけでもなく、キノコや山菜のように高いものもあることに注意が必要だ。

 汚染が減少しているのであれば、「基準値をさらに厳しく下げるべきだ」という議論がある。しかし、国が現状の基準値を見直すとすれば、基準値はさらに大きくなる可能性がある。現状の基準値は、汚染された食品だけを食べた場合(希釈率100%)の年間累積線量が1ミリシーベルトとなるように設定されている。汚染食品が少なくなったことを理由にするとすれば、希釈率を100%から70%、50%のように下げるか、累積線量を下げるかのいずれかとなる。おそらく、累積線量には触れず、「平常時」として希釈率を下げてくるのではないか。

 【参考】日本からの輸入食品の検査実績(香港)
 ・香港食品安全センター, 2015-3-20
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