最終更新日:2016年04月23日
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2016.04.23 No.696
[農薬]
■米国家庭用農薬メーカー ミツバチ保護で脱ネオニコ宣言

 米国の家庭用農薬メーカーのScottsMiracle-Gro社は4月12日、同社の芝生や園芸用農薬(オルト・ブランド)から、ミツバチ保護のために、ネオニコ系農薬(イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン)を、2017年までに排除すると発表した。

 この決定に関し同社は声明で、ミツバチとそのほかの受粉媒介動物の受けうる脅威を慎重に考慮した結果だとしている。その上で、この決定が業界リーダーとしての責任であり、他社が同じようにネオニコ排除に続くように呼びかけた。

 同社は、環境保護団体などからなるミツバチなどの受粉媒介動物保護団体のPollinator Stewardship Councilと共同して、消費者向けのプログラムを展開するという。また、政府機関に対し、消費者が効果的に非ネオニコ系農薬を選択できるようなラベル表示を認めるように求めた。

 米国ではネオニコ系農薬に関する風当たりが強くなっている。昨年4月には、環境保護庁が4種類のネオニコ系農薬について新規の用途登録や変更を中止、ポートランド市が市有地でのネオニコ系農薬の使用を禁止、ホームセンター大手のロウズが全ての商品から段階的にネオニコ系農薬を排除すると宣言など、官民上げて脱ネオニコ系農薬の動きが顕著になっていた。ScottsMiracle-Gro社の決定は、こうした脱ネオニコの動きが、本丸の農薬メーカーにまで及んだということだ。

 ScottsMiracle-Gro社は、ラウンドアップも取り扱っている、売上げ年間30億ドルの米国家庭用農薬のトップメーカーとのこと。日本での販売は不明だが、世界的に販路があるとしている。

 ・ScottsMiracle-Gro, 2016-4-12
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