最終更新日:2016年08月05日
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2016.08.05 No.720
■GMサケの養殖試験 ブラジルとアルゼンチンでも開始
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 世界で初となる遺伝子組み換え動物になるアクアバウンティの遺伝子組み換えサケは、すでに米国とカナダで承認されている。米国では、消費者のGM離れが顕著になってきている。それでも同社は商業生産へ向けて生産能力アップを図っている。

 アクアバウンティは7月28日、2016年4月からブラジルとアルゼンチンで、同社の遺伝子組み換えサケの試験養殖を開始したと明らかにした。14年に許可申請を行ったとしている。試験養殖施設の場所や規模は明らかにしていない。同社はまた、生産能力の拡大のため、カナダのプリンス・エドワード島にある大西洋スモルト社の施設を購入した、と7月8日に発表している。この施設は、16年11月までに改修を完させるという。同社はGMサケの生産能力の詳細は明らかにしていない。

 ・AquaBounty, 2016-7-28  ・AquaBounty, 2016-7-8  ・The Fish Site, 2016-7-29

 アクアバウンティは、すでにパナマで養殖試験を始めている。カナダで採卵されたGMサケの卵は、パナマの山地に設けられた施設で養殖されているという。英国・ガーディアンは2013年、パナマの標高1500mの山中にある、かなり「貧弱」に見えるGMサケの養殖施設を映像とともに報じている。外観からは、厳重な封じ込め措置がとられているとは見えそうもない施設だ。

 ・Guardian, 2013-4-24

 パナマの施設は、米国の食品安全センター(CFS:Center for Food Safety)などから封じ込め措置が不十分だと指摘されている。アクアバウンティは2014年、パナマのGMサケの養殖場が環境法に違反したとして約1万ドルの罰金刑を受けている。

 ・Center for Food Safety, 2014-10-28

 ● 米国では承認無効を求めて提訴

 アクアバウンティの遺伝子組み換えサケは、米国食品医薬品局(FDA)が15年11月に食品として安全として承認しているが、食品安全センター(CFS:Center for Food Safety)などの米国の環境保護団体は3月30日、FDAにGM動物の承認権限がなく、また、養殖施設から逃げ出した場合のリスク評価が不十分として承認無効の訴訟を起している。

 ・Center for Food Safety, 2016-3-31

 ● FDA GMサケを一時的に輸入禁止命令

 米国食品医薬品局(FDA)は今年1月29日、遺伝子組み換えサケの一時的な輸入禁止命令を出した。米国議会上院での予算審議に関し、GMサケへの表示を求めるマカウスキ上院議員の表示ガイダンス確定までの輸入禁止に応じたもの。マカウスキ上院議員は、アラスカ州選出で、かねてよりGM魚への義務的表示を主張していた。アラスカ州では州法により、GM魚への表示が義務化されている。

 ・Washington Post, 2016-1-29

 このGMサケが一般に販売されるには2年かかると見られているという。しかし、米国の一部の大手食品チェーンは、GMサケの販売はしないと明言している。すでに米国ではGMサケの不買運動が展開され、食料品店やレストランなど約9千店が取り扱わないことを宣言している。米国消費者のGM離れが顕著になっている中、どのように販売されるか不透明だ。

 16年7月現在、日本ではこのGMサケの承認申請は出されていない。しかし、加工品として紛れ込んだ場合はほとんど分からなくなることは確実。少なくとも流通で表示を「考慮」している米国より、表示なしで承認されたカナダから輸入される加工品の方が紛れ込む可能性が高くなるのではないか。

 これまでに、米国でもカナダでも、一般に流通しているという発表はない。

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