最終更新日:2016年08月09日
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2016.08.09 No.722
■理研:遺伝子組み換えでソラニンのないジャガイモを開発
bud_poteto.jpg on Flickr
芽の出たジャガイモ
Steve Jaames on Flickr

 理化学研究所(理研)などは7月26日、遺伝子組み換えによりソラニンなどのアルカロイドを作らず、萌芽を制御できるジャガイモの可能性を発見したと発表した。

 理研などの発表によれば、ジャガイモの有毒物質であるソラニンなどの「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)」の生合成に関わる2つの遺伝子を同定し、これらの遺伝子発現をRNA干渉という遺伝子サイレンシング技術により抑制することで、SGAの生成と萌芽を抑制できたとしている。

 このジャガイモは、SGAが極めて少ないばかりか、予想に反して遺伝子休眠期間が過ぎても萌芽せず、土に植えると萌芽を始めたという。理研などはこの結果から、ゲノム編集技術で遺伝子を破壊したりすることで毒がなく、萌芽を制御できるジャガイモを育種できる可能性を示しているとしている。

 ・理化学研究所2016-7-26  ・Plant Physiology, 2016-6-15

 今回理研が用いたRNA干渉という技術は、標的とする遺伝子の発現を抑制する遺伝子サイレンシング技術である。米国のシンプロット社が開発した、アクリルアミドを低減するGMジャガイモもRNA干渉を使っている。米国の食品安全センターは2014年11月、米国農務省がシンプロットのGMジャガイモの栽培規制を撤廃した際、RNA干渉技術は潜在的な危険性がはっきりしておらず、現在のリスク評価手順に問題があるとする環境保護庁(EPA)の独立した科学者委員会の結論を引いて、農務省がリスクを十分に検討せずに決定を急いだと指摘する声明を出している。

 ・Center for Food Safety, 2014-11-7

 シンプロット社のGMジャガイモは2012年7月より、食品安全委員会で健康影響評価が行われているが、まだ結論はでていない。

 理研が発表の中で「ゲノム編集」に言及した点は注意が必要だ。すでに米国では今年4月、ゲノム編集によって遺伝子操作した、褐変しないマッシュルームは規制されない、と米国農務省が回答している。EUでもゲノム編集で遺伝子操作したナタネが規制対象外として屋外試験栽培試験が始まっていると報じられている。こうしたゲノム編集を規制対象外とする動きが、今後よりはっきりしてくると思われる。規制されないということは、遺伝子操作された作物や、それを原料とする食品を知らないうちに食べることを意味する。何を食べるかという自己決定権がないがしろにされるということだ。

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