最終更新日:2017年1月20日
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2017.01.20 No.754
■バングラデシュ 2つ目の遺伝子組み換え作物商業栽培へ
161208_potato_s.jpg

 害虫抵抗性遺伝子組み換えナスの商業栽培が始まっているバングラデシュで、バングラデシュ農業研究所(BARI)はこのほど、遺伝子組み換えの葉枯病耐性ジャガイモの開発を終え、政府に対して商業栽培の承認申請を行ったという。BARIは国内6か所で行った試験栽培で有効な結果を得たという。バングラデシュは、年間860万トン(2013年)を生産する世界7位のジャガイモ生産国でもある。

 バングラデシュでは、ジャガイモの葉枯れ病対策に年間500トンの殺菌剤を使っていて、この遺伝子組み換えジャガイモによりそうした農薬が不要になるとしている。

 ・Potato News Today, 2017-1-6

 この遺伝子組み換えジャガイモはバングラデシュのジャガイモ輸出にとって新たな障害となる可能性があると懸念されている。バングラデシュは2013年3400万ドルあったジャガイモ輸出が、2014年に赤腐病の発生によりロシアの輸入禁止などで大きく減少した。バングラデシュ青果輸出者協会は、この遺伝子組み換えジャガイモの商業栽培が、問題をさらに悪化させ、全面的な輸入禁止を招くのではないかと懸念しているという。

 ・Fresh Plaza, 2017-1-19
Bangladesh_GM-potato_ABSP2_s.jpg
バングラデシュのGMジャガイモ開発

 この遺伝子組み換えジャガイモは、米国国際開発庁(USAID)も資金提供し、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)、米国コーネル大学、国際食料政策研究所(世界銀行が資金提供)などで構成される農業バイオテクノロジー支援プロジェクトII(ABSPII)と共同して開発されたという。ABSPIIは、インド、フィリピン、ウガンダの3か所に地域センターを設置しているとしている。

 このような国際的な枠組みで、途上国の基礎的な食料への遺伝子組み換え作物の導入が謀られている。アフリカに向けては、キャッサバやバナナ、サツマイモなどの開発が進められている。

 ● 日本では食品としての承認だけ

 遺伝子組み換えジャガイモの日本国内での栽培は、今のところ認められてはいない。しかし、食品としては、モンサントの害虫抵抗性遺伝子組み換えジャガイモの8品種のニューリーフ・ジャガイモが2001年から03年にかけて「安全」として承認されている。

 また、シンプロット社(米国)の加熱加工時にアクリルアミドの発生が少ないことを謳った遺伝子組み換えジャガイモが、14年2月から食品安全委員会で審査が続いている。

 ・厚労省
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