最終更新日:2017年5月2日
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■カナダ保健省:グリホサート規制を改訂
人家などへのドリフト最小化を求める
人家などへのドリフト最小化を求める
カナダ保健省は4月28日、グリホサートに関する再評価結果を公表した。グリホサートに発がん性はないとする一方、表示規制を改訂した。その上で、新たな表示規制に従った使用をする限り、人の健康↓環境に問題はないとしている。あわせて、食品の残留グリホサートも人の健康に問題がないとしている。グリホサートはカナダで最も多く使用される除草剤であり、農業用としても非農業用としても重要な除草剤だとしている。
カナダ保健省の発表などによれば、グリホサートの使用には次のように規制が必要とされ、製造業者は2019年4月までに改訂された表示に切り替えること求められているという。
- 散布された農地への立入は、散布後12時間以上経過後に制限される。
- 人家や学校、レクレーション施設などの近くでの散布は、影響が最小の時にだ
- ドリフトの影響による対象外の種(例えば、散布区域の近くの植生や水生生物、魚類)への潜在的なリスクを低減するために緩衝地帯を設ける。
発表では、こうした使用法に従って使用すれば、環境上の問題はないとしている。しかし、制限項目をみると、グリホサートを散布後の立入に12時間以上という制限をつけたり、人家などへのドリフトを最小限にすることが求められるなど、一定、グリホサートの危険性を認めた内容となっている。
カナダ食品規制庁は先ごろ、市販食品の3割から残留グリホサートを検出したと発表しているが、カナダ保健省の発表では問題がないとされている。
・Health Canada, 2017-4-28 ・CBC, 2017-4-28欧米ではグリホサートへの懸念が高くなっている。米国では、民間機関によるグリホサート・フリー認証すら始まっている。EUでは、個人の庭や公共用地など非農業用の使用規制が強化されている。カナダ保健省は発がん性を否定したが、米国カリフォルニア州は、グリホサート製品に「発がん性」の表示を必要とするよう週報に基づいて決定している。日本では、つい最近にも2種類のグリホサート製剤が農薬登録されたり、食品の残留規制緩和の案が示されるなど、欧米とは逆方向へ動いている。
【関連記事】 No.798 ベルギー:グリホサート系農薬の個人使用禁止へ
No.791 カナダ食品検査庁:市販食品の3割からグリホサートを検出
No.784 米国カリフォルニア州 グリホサートを発がん性物質にリスト
No.785 グリホサート:残留基準値が大幅緩和へ/a>
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