最終更新日:2017年7月06日
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■除草剤グリホサート 標的外の野生動物にも影響 ヒキガエルのオタマジャクシで防御物質が増加

ヒキガエルのオタマジャクシ / Christa Rohrbach / Flickr
ハンガリー科学アカデミーなどの研究チームは7月5日、グリホサートに曝されたヒキガエルのオタマジャクシの体内のブファジエノライドの含有量が増加する、という研究結果を英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)に発表した。ブファジエノライドは、ジギタリスなどに似た強心作用があり、捕食者に対する防御要素だという。
この結果について研究チームは、グリホサート曝露が非標的生物に予想外の影響を及ぼし、毒素を産生する種とその捕食生物の保護管理に潜在的な影響を与えることを示している、と指摘している。
AFPによれば、研究チームのベロニカ・ボコニ氏は、「一部の農薬でヒキガエルがより毒性を強めるのであれば、捕食と被食の関係、さらには淡水生息地における生物相を変えることになりかねない」と指摘しているという。
モンサントの除草剤ラウンドアップの主成分であるグリホサートについては、世界保健機構・国際がん研究機関(IARC)が2015年3月、「おそらく発がん性がある」とする分類を発表して、その発がん性が問題になってきた。今回の研究結果は、グリホサートが目的とする雑草ばかりではなく、標的としない野生動物にも影響があることが明らかになった。研究者のいう「生物相を変えることになりかねない」ということは、環境に大きな影響を与える可能性がありうることを示した。
・Proceedings of the Royal Society B, 2017-7-5 ・AFP(日本語)、2017-7-5カテゴリー
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