最終更新日:2017年7月13日
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2017.07.13 No.833
■厚労省 ネオニコ系ジノテフランの食品残留基準値緩和へ
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残留基準値が緩和されるトウモロコシ

 厚労省は7月13日、ネオニコチノイド系農薬の一つジノテフランの残留基準値の緩和案を、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会で明らかにした。今回の残留基準値改訂は、小豆、サトウキビ、わけぎ、オリーブへの新たな農薬登録申請により見直しが行われたもの。

 改定案では、申請のあった4品目以外にも、ベリー類3品目で残留基準値が新たに設定された。その上で、野菜・果実類で14品目、牛肉など畜産物28品目の残留基準値が緩和された。残留基準値について厚労省は、国際基準を一つの目安にしているが、国際基準よりも高めに設定されている品目もある。その他ナス科野菜は基準値が引き下げられた数少ない品目の一つだが、それでも国際基準より高く設定されている。一方、残留基準値が厳しくなったのは、ミツバなど3品目にすぎない。

● 主な緩和品目と残留基準値(抜粋)
[ppm] 
食 品 現 行 変更案 国際基準 備 考
とうもろこし 0.1 0.5 0.5 登録
小豆類 0.3 申請
さとうきび 0.3 申請
かぶの葉 5 6 6 登録
クレソン 5 7 7 登録
はくさい 2 6 6 登録
その他キク科野菜 5 6 6 登録
わけぎ 10 申請
その他ユリ科野菜 0.7 4 4 登録
ブルーベリー 0.2 0.2(米国) IT
クランベリー 0.2 0.2(米国) IT
その他ベリー類 0.2 0.2(米国) IT
その他果実 0.7 5 0.5 登録・申請
その他ナス科野菜 15 10 6 登録
登録:農薬登録されている
申請:今回新たに登録申請された
IT:Import Tolerance。輸入品の残留基準値設定申請
 ・厚労省, 2017-7-13

 食品中の農薬の残留基準値は、概して緩和の方向にある。厚労省が緩和案を撤回したのは、2013年にクロチアニジンの残留基準値の大幅緩和に対する意見公募(パブリックコメント)に1600件の反対意見が集まり、撤回、再審査に追い込まれたことぐらいだ。残念だが、今回もおそらく、意見公募の後、「粛々」と事を運ぶことが予想される。

 農水省は農産物輸出に力を入れているが、欧米と比べても緩い残留農薬基準が一つの壁となっている。そのため、わざわざ輸出向けの栽培方法のマニュアルを作らなければならないという矛盾にぶちあっている。普通に作れば輸出先の基準もクリアする基準にしておけば、このようなことにはならないはずであり、ダブルスタンダードは不要だ。しかしこのままであれば、「輸出向けに特別に作った低農薬」をうたった野菜や果物が登場するのも確実だろう。

 ジノテフランは三井化学(現三井化学アグロ)が1993年に開発し、2002年に農薬登録され、スタークルの商品名で販売されている。三井化学アグロによれば「水稲のカメムシ・ウンカ・ヨコバイ類の防除、斑点米防止に優れた効果」があり、「無人ヘリ・空中散布にも使え」、「だいず・えだまめの害虫防除にも使え」るとしている。ネオニコチノイド系農薬の特徴の一つに、浸透性であり効果が長く残るという点がある。言い換えれば、洗っても落ちないし、長くその毒性が残るということでもある。

 ジノテフランは、ネオニコチノイド系農薬の中でも最も出荷量が多い。2015年、ネオニコ系7剤は約430トン出荷されたが、ジンテフランは約170トンで最大となっている。フィプロニルとエチプロールを含む浸透性農薬9剤でも約34%を占め最大の出荷量となっている。

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