最終更新日:2017年7月15日
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2017.07.15 No.834
■ネオニコ系農薬と斑点米の冊子が無料公開
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『知っていますか? 斑点米と農薬とミツバチ大量死』

 米の検査規格の見直しを求める会はこのほど、ネオニコ系農薬と斑点米の関係を分かりやすく解説した『知っていますか? 斑点米と農薬とミツバチ大量死』をPDF版で全文無料公開した。2015年に発刊した冊子の在庫がなくなり、一方、内容も古くなっていないので公開することにしたという。同会では、自由に使って欲しいとしている。同会のサイトからダウンロードできる。


 ・米の検査規格の見直しを求める会

 今回全文公開されたこの冊子は、斑点米とその防除に多用されるネオニコチノイド系農薬の関係を、消費者向けに分かりやすく解説している。

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ホソハリカメムシ

 未熟な米をカメムシが吸ったあとが黒く残る斑点米を防ぐために、ネオニコチノイド系農薬が過剰に使用されている。斑点米を引き起こすカメムシ類が、植物防疫法の指定有害動植物に指定された2000年以降、ネオニコチノイド系農薬の出荷量は急増する。2000年に約200トンであったものが、2008年には約450トンに達している。出荷量は2008年以降、高止まりしたまま推移している。

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カメムシ斑点米

 斑点米は1000粒に1粒なら1等米だが、3粒で2等米となり生産者価格は500円(60キロ当り)ほども安くなる。この等級を規定しているのが、国の決めている米の検査規格にある着色粒規定だ。等級落ちの懸念から、必要以上の農薬が散布されているのが実情だという。しかし斑点米は、色彩選別機でほぼ100%除去できるため、斑点米を消費者が目にすることはない。斑点米は炊き上がったご飯の味に変わりがない。同会は2009年、斑点米の試食会も開ている。

 同会は、農薬の過剰使用の元凶のひとつが、見た目を重視した米の検査規格の着色粒規定にあるとして、その見直しを政府に求めている。

 農水省は、消費者が見た目のよさを重視しているから着色規定は外せないとしている。一方で一昨年来、農水省は、この規定の見直しのためにヒヤリングを重ねているとも伝えられているが、その結果は明らかになっていない。一部の都道府県では、着色粒規定は不要という意見もでているともいう。

 ネオニコチノイド系農薬は効果が長く続くことがその特徴の一つ。アクト・ビヨンド・トラストの調査によれば、米の主要な産地(北海道、秋田、新潟、熊本)のサンプル20点の半数10点から、最大0.15ppmのネオニコ系農薬のジノテフランが検出されている。ジノテフランは、ネオニコチノイド系農薬の中でも最も出荷量が多く、2015年に約170トン出荷され、ネオニコチノイド系農薬出荷量の3分の1を占めている。

 ・アクト・ビヨンド・トラスト, 2014-03-01

 消費者に問われているのは、見た目重視で農薬を多用したコメを選び続けるのかという点だ。消費者が「ノー」といえば、農薬使用量も減らすことができる。ミツバチに象徴される受粉媒介動物(ポリネーター)だけではなく、多くの野生生物への影響を減らすことにもつながる。消費者の一口の選択が、多様で持続可能な環境へとつながっているともいえる。

 ネオニコチノイド系農薬によるミツバチなど受粉を媒介する昆虫などのポリネーターに対する被害が、世界的な問題となり、欧米では規制が強化されつつある。一方、日本ではどちらかといえば規制緩和に動き、新たにスルホキサフロルの農薬登録が近いとみられているほどに緩い。食品の残留農薬基準値も緩和される方向に動いている。

『知っていますか? 斑点米と農薬とミツバチ大量死』

A5判 16ページ/カラー
発行:米の検査規格の見直しを求める会
文・構成:辻万千子・安田節子
イラスト:小澤明子
編  集:山田美智子

【目 次】
1.斑点米って知ってる?
2.どうして斑点米がいけないの?
3.カメムシは周辺の雑草から水田へ
4.カメムシと農薬
5.農薬散布の仕組み
6.死ぬのはミツバチばかりじゃない
7.ネオニコチノイド系農薬とは
8.見栄えが第一だから
9.色彩選別機ではじく斑点米
10.消費者は農薬散布を望まない

(参考)
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