最終更新日:2017年8月10日
2017年
2017年8月
最近の記事
2022.12.29 No.1152
2022.12.25 No.1151
2022.11.30 No.1150
2017年8月の記事
2017.08.15 No.844
2017.08.12 No.843
2017.08.10 No.842
2017.08.05 No.841
2017年7月の記事
2017.07.29 No.840
2017年7月の記事
2017.07.29 No.840
2017.07.25 No.839
2017.07.23 No.838
2017.07.21 No.837
2017.07.20 No.836
2017.07.18 No.835
2017.07.15 No.834
2017.07.13 No.833
2017.07.12 No.832
2017.07.06 No.830
2017.07.03 No.829
2017.07.01 No.828
2017年8月
2017.08.10 No.842
■厚労省 英国産牛肉輸入に踏み出す
放牧牛 / Rick Harrison / Flickr
厚労省は8月3日、現在輸入禁止の英国産牛肉などについて、30か月齢以下のリスク評価を食品安全委員会に諮問した。食品安全委員会は9日、プリオン専門調査会で英国のリスクを審議することを決めた。おそらく、「安全」との評価がなされて輸入解禁となりそうだ。
厚労省によれば、今回の諮問は英国から飼料規制などの飼料が提出されたことによるという。厚労省は、牛のほか、英国産のめん羊及び山羊の肉及び内臓についてもリスク評価を諮問した。
・厚労省, 2017-8-3 ・食品安全委員会, 2017-8-9 ・農水省, 2017-7-19英国のBSE牛はこれまでに約18万5千頭の発生が確認されているが、2015年を最後にBSEの発生はないという。国際獣疫事務局(OIE)によれば、英国のうちスコットランドと北アイルランドは「無視できるリスク」地域であり、イングランドとウェールズは「管理されたリスク」地域とされている。
・OIE, 2017-5 ・OIE, 2017-5日本では現在、過去にBSEの発生した欧米など13か国からの牛肉輸入が認められている。2016年、約53万トンの牛肉が輸入された。その9割以上はオーストラリア産と米国産で占められている(農畜産業振興機構まとめ)。
◆ 輸入許可国のBSEリスクステータス
●無視できるリスク国
米国、オランダ、ポーランド、ブラジル、スイス、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、イタリア、リヒテンシュタイン
米国、オランダ、ポーランド、ブラジル、スイス、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、イタリア、リヒテンシュタイン
●管理されたリスク国
カナダ、フランス、アイルランド
カナダ、フランス、アイルランド
BSEは1986年、英国で初めて確認された。原因は、汚染された肉骨粉が飼料として使われたことだとされている。世界的には約19万頭がBSEとして確認され、その多くが英国である。BSEは完全に「収束」したわけではなく、散発的ではあるが発生が続いている。英国は、国際的にはBSEが「無視できるリスク」と「管理されたリスク」の地域に分類されているとはいえ、「収束」が宣言されているわけではない。その英国からの牛肉輸入の解禁は、あたかもBSEが「収束」したと思わせることになる。
【関連記事】カテゴリー
よく読まれている記事
- ネオニコ系国内出荷量 21年度3.8%増 第二世代は63%増
- 有機農業は排外主義に与しない 参政党に反対する農民と市民が声明
- 冊子『スルホキサフロル 新しいネオニコチノイド系農薬』刊行のお知らせ
- ネオニコ系イミダクロプリド 自閉スペクトラム症様の視知覚障害を引き起こす
- 厚労省:グリホサートの残留基準値を大幅緩和を告示
- メキシコ GMトウモロコシ栽培を禁止 24年までに輸入も段階的に禁止
- 東アジアは農薬のホットスポット 日本はトップ5
- 農薬再評価 ネオニコとグリホサートなど優先14品目を告示
- 米国産ジャガイモ 輸入規制緩和 ポストハーベストも認める
- 輸入小麦の残留グリホサート 豪州産の検出率急増