最終更新日:2017年12月21日
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■カナダ 新たなネオニコ規制案
honeybee-apple.jpg / Flickr
リンゴの花とミツバチ / Stephanie / Flickr

 カナダ保健省は12月19日、ネオニコチノイド系農薬のクロチアニジンとチアメトキサムの環境影響評価を公表するとともに、新たな規制案を発表し意見公募を始めた。公表された規制案では、果樹やウリ科野菜など一部の作物への開花期の使用禁止や段階的禁止、家庭での使用禁止というもの。たとえ一部の段階的・部分的な禁止であったとしても、日本の規制状況からすれば天と地ほどの差がある。

 カナダ保健省の規制案は次のようなもの。

 ●クロチアニジン
  • 果樹とイチゴの葉面散布の段階的禁止
  • 芝への散布の段階的禁止
  • ウリ科野菜への葉面散布の制限。1シーズンに1回
  • 穀物の種子処理については注意表示
 ●チアメトキサム
  • 果樹、ウリ科作物と果菜類への土壌処理の段階的禁止
  • 果樹への葉面散布のの段階的禁止
  • ポリネーターが曝露する観賞用作物への土壌と葉面散布の段階的禁止
  • 豆類と果菜類への開花前と開花期の葉面散布の禁止
  • 果樹へのへの開花前と開花期の葉面散布の禁止
  • 穀物と豆類の種子処理については注意表示
 ・Health Canada, 2017-12-19  ・CBC, 2017-12-19

 カナダ保健省は昨年11月、イミダクロプリドの段階的禁止の方針を明らかにしていたが、今回の規制案は一部の規制に留まり、最大の問題である種子処理の規制に踏み込んでいない。この点で環境NGOの非難を浴びている。

 この提案を受けてカナダの環境NGOデービッド・スズキ財団は「ミツバチを殺している農薬を使い続けるという提案を再考しなければならず、全てのネオニコチノイドを禁止しなければならない」とする声明を出した。声明は、浸透性殺虫剤タスクフォース(TFSP)が先ごろ公表した、浸透性殺虫剤は世界的に生態系に深刻な影響を与えていると警告する『浸透性殺虫剤の生物多様性と生態系への影響に関する世界的な統合評価書』を引いて、新しい規制案はポリネーターと生態系を保護するレベルにないと非難した。

 また、環境NGO大地の友・カナダは「フランスや英国が全面禁止に向かっている時、カナダ保健省はミツバチ保護への実質的な措置を拒否した」と非難の声明を出した。ベアトリス・オリヴァストリ代表は、「この2つの農薬を登録して失望させ、ミツバチに被害を与えると同時に、使用者を混乱させる提案を行なった」と指摘した。また、ジョン・ベネット氏は、「カナダ保健省に、カナダ人の健康と環境保護を期待できないことは不幸だ」「カナダにおける農薬産業の影響を隠そうとするかにみえる」と非難した。

 昨年6月、デービッド・スズキ財団、大地の友・カナダなどカナダの環境NGOは、クロチアニジンとチアメトキサムの登録取消しを求めて提訴していた。

 ・David Suzuki Foundation, 2017-12-19  ・Friends of the Earth Canada, 2017-12-19   ※PMRA:カナダ保健省病害虫管理規制局

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