最終更新日:2017年12月28日
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■浸透移行性農薬 21種類が新規登録

Bees / Steve Bates / Flickr
2017年暮れにスルホキサフロルが新規に農薬登録された。世界的にミツバチや生態系に大きなリスクがあると指摘され、一部では使用が禁止されている浸透移行性農薬は、フィプロニルとエチプロールを含む21種類が新たに登録された。これにより登録されている浸透移行性農薬は合計475種類。今年新たに登録の約6割が稲用となっている。
● 浸透移行性農薬登録状況
登録数 | 2017年 新規登録 | 備 考 | |
---|---|---|---|
イミダクロプリド | 63 | 1 | EU・米 |
チアメトキサム | 29 | 2 | EU・米 |
クロチアニジン | 91 | 3 | EU・米 |
ジノテフラン | 128 | 2 | 米・カナダ |
アセタミプリド | 24 | 1 | |
チアクロプリド | 12 | 1 | |
ニテンピラム | 12 | - | |
フルピラジフロン | 2 | - | |
スルホキサフロル | 6 | 6 | |
フィプロニル | 67 | 3 | EU失効 |
エチプロール | 41 | 2 | |
合 計 | 475 | 21 |
農林水産消費安全技術センター:農薬登録情報・速報より作成
日本と異なり欧米や韓国、台湾では、これらの農薬に対して規制が強化されている。
- EUは、2013年より一時的に使用禁止しているクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムについて包括的な使用禁止の方針と報道
- フランスは18年9月から全てのネオニコチノイド系農薬を禁止
- EUで、2014年から一部の使用が制限されていたフィプロニルが9月に失効
- 米国は2015年から、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、ジノテフランについて新規登録や変更を停止
- カナダはジノテフランの段階的禁止の方針
- 韓国は2014年、EUの一時禁止を受けて、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムの使用を禁止
- 台湾では2017年、養蜂農家の要請を受けて、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジンについて、ライチとリュウガンへの使用を2年間禁止
EUでは除草剤グリホサートの登録延長が大きな問題となり、市民による禁止を求める運動が展開されているが、日本では10種類のグリホサートが新たに登録された。
(参考)【関連記事】
No.876 日弁連 ネオニコ系農薬の禁止を求める意見書を提出
No.875 農水省 ネオニコ系スルホキサフロルを農薬登録
No.874 カナダ 新たなネオニコ規制案
No.782 EU:一時使用禁止中のネオニコ系農薬を全面禁止へ
No.656 米国EPA ネオニコ系4農薬の新規登録を凍結
No.564 EU:ネオニコ系農薬の一時禁止を決定
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