

ロンドン大学などの研究チームは8月14日、ネオニコチノイド系農薬の一つチアメトキサムに曝露したセイヨウオオマルハナバチの女王蜂の4分の1が産卵しないことが分かった、とネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology and Evolution)誌に発表した。研究チームは、ネオニコチノイド系農薬がマルハナバチのライフサイクルにおける重要な段階に影響を及ぼし、個体数に重大な影響を及ぼす可能性があることを示しているとしている。マルハナバチは、作物の花粉を媒介する重要な野生種の一つである。

厚労省は8月10日、米国より輸入の植物性たんぱくから未承認の遺伝子組み換えコメ・NNBtを自主検査で検出したと公表した。製造はサンフード社。NNBtは、これまでに中国産ビーフンから見つかっているが、米国産食品からの検出は初めてのケースとなる。

厚労省は8月3日、現在輸入禁止の英国産牛肉などについて、30か月齢以下のリスク評価を食品安全委員会に諮問した。食品安全委員会は9日、プリオン専門調査会で英国のリスクを審議することを決めた。おそらく、「安全」との評価がなされて輸入解禁となりそうだ。

遺伝子組み換えサケを開発してきたアクアバウンティは8月4日、創業以来初めて約4.5トンをカナダで販売し、約5万ドルの収益を上げたと発表した。世界で初めて食用の遺伝子組み換え動物が販売されたことになる。この遺伝子組み換えサケは、単に成長が早いというだけで、特段の機能性が加えられたり、強化されたりしているわけではない。カナダ政府は昨年5月、この遺伝子組み換えサケは従来のサケと同等であるとして食品として承認していた。ネーチャーによれば、同社は1ポンド当り5.3ドルで販売したという。
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