

12月5日に開催される食品安全委員会の議題に、遺伝子組み換えミラクリン発現トマトが挙がった。5日の会議では厚労省からの説明があり、遺伝子組み換え食品等専門調査会で審査されることになる。このミラクリン・トマトのプロジェクトは、特区制度の中で展開され、現状でも問題の多い遺伝子組み換え作物・食品の承認プロセスへの影響も危惧される。
遺伝子組み換えワタ生育調査結果

農水省は11月29日、2016年度の輸入ワタ種子の自生調査結果を公表し、昨年度に「生育」が確認されなかった飼料工場の周辺から、1個体の生育を確認したという。3年連続で「生育」を確認したとしているが、運搬などでこぼれ落ちた種子が発芽し育ったもので、その場所で世代を代えて生育する自生ではないとしている。これらの「生育」していたワタが遺伝子組み換え品種であったかは明らかにしていない。2014年12月には、市販のワタの種子から遺伝子組み換え品種の混入が見つかり、農水省は回収を指示していた。

EU委員会は11月27日、除草剤グリホサートのについて5年の登録延長を決定した。27日の加盟国担当相による異議申し立て委員会(Appeal Committee)での投票では、これまで棄権してきたドイツが賛成に回り、18カ国の賛成と、特定多数に必要な人口ライン65%をわずかに超える65.75%という僅差で可決した。登録延長の伴い、グリホサートは農業用途に限定される模様。

英国はEUが進めようとしているネオニコチノイド農薬の包括的な禁止に賛成すると、11月9日付けのガーディアン紙(英国)が報じた。英国のマイケル・ゴーヴ環境・食料・農村地域(DEFRA)相が語ったもので、ネオニコ系農薬によるミツバチなどへの悪影響を明らかにした最近の研究結果を考慮したものだという。英国は、EUにおけるイミダクロプリドなどのネオニコ系農薬の禁止について、12月にも予想されるEU委員会の投票で賛成票を投ずるという。

消費者庁は11月7日、第6回遺伝子組換え表示制度に関する検討会を11月17日に開催すると発表した。議題は「遺伝子組換え表示の表示方法の考え方」。前回、「次回は未定」として終わった検討会は、この第6回で実質的な審議は終わりそうな気配だ。