最終更新日:2018年1月9日
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2018.01.09 No.879
■ゲノム編集で耐病性カカオを開発
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カカオの実

 米国カリフォルニア大学のイノベーション・ゲノミクス研究所は1月2日、米国のチョコレートメーカーのマーズと共同で、ゲノム編集技術を使った耐病性カカオの開発を計画している発表した。同研究所はプレスリリースで、CRISPR技術を使って開発するとしているが、スケジュールは明らかにしていない。カカオ産業には世界で4千万人が依存しているとしている。

 世界のカカオの半分以上がガーナとコートジボワールで生産されているという。これらのカカオは菌類に対して耐性がなく、さらに温暖化の影響も受け、数十年でカカオの供給に支障がでてくると予想されているという。

 ・Innovative Genomics Institute, 2018-1-2  ・Business Insider, 2017-12-31  ・Scientific American, 2018-1-5

 バナナでも、世界の約半分を占めるキャベンディッシュ種のフザリウム菌による生産への打撃が懸念される中、耐病性の遺伝子組み換えバナナの開発が進んでいる。近く、フィリピンで試験栽培を開始ようという動きがあり、ミンダナオのバナナ生産者団体が反対している。米国では、切り口が変色しない(非褐変)遺伝子組み換えリンゴの表示なしでの販売が始まっている。すでにハワイ産のパパイヤの9割以上が遺伝子組み換え品種に転換したという。トウモロコシや大豆といった主要穀類ではない、こうした果実にも遺伝子組み換えやゲノム編集による遺伝子操作品種が市場に出てくるようになってきている。


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