最終更新日:2018年3月3日
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2018.03.03 No.895
■立ち止まるウガンダ 大統領はGMO法を議会へ差し戻す
Banana_Uganda-2.jpg / Flickr
バナナ(ウガンダ) / Bioversity International / Flickr

 ウガンダ議会は昨年10月、国家バイオテクノロジー・バイオセフィティ法案を可決したが、ムセベニ大統領は署名を拒否し議会へ差し戻した。大統領は、「特許の独占権を開発者に与える一方で、元となる品種を作り出したコミュニティを忘れていることは間違っている」「安全を考慮し、GMO種子はウガンダの在来種と無作為に交雑させるべきではない」と述べていると地元紙が報じている。土俵際で遺伝子組み換え作物の商業栽培へ待ったをかけた、ムセベニ大統領の言葉は重い。

 ウガンダ国会は昨年10月、2012年に上程され審議が続いていた国家バイオテクノロジー・バイオセフィティ法案を可決した。法案は、ウガンダにおける遺伝子組み換えの研究と一般的な放出を規制する法的な規制機関となる国家バイオセーフティ委員会を設置し、バイオテクノロジーの安全な開発と応用を容易にする規制の枠組みを確立することを目指したものだという。動物、植物、微生物を遺伝子組み換えの対象としている。法案では、違反者には240万シリングの罰金または5年の懲役が科せられるとしている。ウガンダはこれまでに、生物多様性条約とカルタヘナ議定書を批准しているが、国内法が未整備だった。

 ムセベニ大統領はカダガ議会議長への書簡で、「キビ、ソルガム、豆、アンコール牛、ウガンダ鶏のようなユニークな遺伝子を持つ作物や家畜は、何百年もの間、我々の民族が選別し育成した遺伝子を持っている」として、「元となる品種を保存し、育成し、増やしてきた人たちを忘れることはできない。これははっきりさせなければなならない」と指摘しているという。

 法案の反対者は、バイオテクノロジーが新しい技術であり、研究の大部分が先進国で実施されているため、外国企業に既得権益があると指摘している。

 ウガンダ人民防衛軍(UPDF)のクテア議長は、この法案はウガンダだけでなくアフリカの他の国々にも脅威であると主張。法案に反対する野党の議員は、「ウガンダがターゲットとしている欧州市場は遺伝子組み換え作物に反対し、有機産品が有利になっている。GMO業界はダウンしており、ウガンダは敗北するだろう」と指摘している。

 ・Business Daily, 2017-12-28  ・Observer, 2018-1-13  ・New Vision, 2017-10-6

 議会で可決されたGMO法案が差し戻されたとはいえ、ウガンダでは、国の研究機関によって遺伝子組み換え耐病性バナナの開発が進められている。このGMバナナがウガンダの食料問題を解決するという推進派の議論の一方で、GMバナナはウガンダの多様性への危機であり、解決のキーとはならないと指摘されている。

 ・Guardian, 2017-12-12  ・Slow Food International, 2017-12-19  ・New Vision, 2017-12-21

 アフリカにおける遺伝子組み換え作物の商業栽培は、南アフリカやスーダンに限られている。しかし、GMコットンから撤退したブルキナファソ、エチオピア、ガーナ、ナイジェリア、ケニア、マラウイなどで、耐病性バナナ、ソルガム、ササゲ、キャッサバなどの主要作物の遺伝子組み換え品種の導入に向けた試験栽培が行なわれている。遺伝子組み換え作物推進の立場の国際アグリバイオ事業団(ISAAA)のまとめでも、世界的に遺伝子組み換え作物栽培の増加は頭打ちとなっている。そうした状況で、バイエルやモンサントといったバイオ企業にとって、アフリカは残された地域といえる。しかし、その導入に直面した国々では、遺伝子組み換え作物に反対する農民団体や市民、NGOの反対が続いている。


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