最終更新日:2018年7月21日
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2018.07.21 No.948
■GM小麦自生で輸入停止のカナダ産小麦の輸入を再開
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収穫期の小麦

 厚労省は7月20日、6月より一時輸入停止していたカナダ産小麦の輸入再開を発表した。さる6月、モンサントの未承認の除草剤ラウンドアップ耐性小麦(MON71200)の自生発見をカナダ食品検査庁が発表。日本政府は、6月15日からカナダ産小麦の輸入を一時停止していた。

 厚労省は国内で留め置きされていたカナダ産小麦について、7月10日より問題のMON71200の混入確認検査を実施していたが、「すべて陰性」であったため輸入と業者への売渡しを再開した。

 21日付の日本農業新聞(電子版)によれば、厚労省は輸入再開に当たり、今後はカナダでのGM小麦の混入検査を義務付けるという。この措置で、未承認遺伝子組み換え小麦の流入は防げるとしているという。GM小麦自生の原因が全く分からない状況での輸入再開は、将来同じような問題が起きる懸念が残ったままだ。

 ・厚労省, 2018-7-20  ・日本農業新聞, 2018-7-21

 今回のカナダにおける未承認遺伝子組み換え小麦自生の原因は全然明らかになっていない。

 カナダ食品検査庁自身が報告書で、「今回のGM小麦の発見と過去の試験がどのように関連しているのか、関連性があるのかを説明する証拠は存在しない」としている。このGM小麦について今はっきりしていることは、2017年夏に突如として、かつての試験栽培されていた隔離圃場から300キロ以上離れた農場に「時空を超えて」出現したことだけだ。

MON71200は、1990年代後半から2000年代初めにカナダ・米国両国の複数の隔離研究圃場試験で使われていた。隔離研究圃場試験が行われた場所は、アルバータ州でGM小麦が発見された地点からおよそ300キロ以上離れている。経過した時間の長さと距離の遠さのために、今回のGM小麦の発見と過去の試験がどのように関連しているのか、関連性があるのかを説明する証拠は存在しない
(カナダ食品食品検査庁報告書より)
 ・カナダ食品検査庁(CFIA), 2018-6
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