最終更新日:2018年8月16日
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2018.08.16 No.961
■カナダ、EUに続きネオニコ屋外使用の禁止へ
yago.jpg / Wikimedia
トンボのヤゴ。カナダはハチではなく、こうした水生昆虫などへの影響からネオニコチノイドを規制しようとしている。 / Katja Schulz / Flickr

 カナダ保健省は8月15日、ネオニコチノイド系農薬のクロチアニジンとチアメトキサムについて、ハチではなく水生昆虫などへのリスクを考慮し3年から5年をかけて屋外使用を禁止する方針を示し意見公募を始めた。カナダ保健省は2016年11月から、これら2種類のネオニコ系農薬のリスク評価を行ってきた。また、同じネオニコ系のイミダクロプリドについて2019年からの段階的禁止方針を明らかにしていた。これら3種類のネオニコ系農薬は、EUが屋外使用の禁止を決めており、カナダ保健省の決定はEUに続くもの。

 カナダ保健省の決定は、基本的に種子処理を含む全ての食料・飼料作物への屋外使用の禁止であるが、チアメトキサムについては園芸植物への使用も禁止している。一方、クロチアニジンについては、屋外の芝生への使用も禁止としているが、園芸植物への使用は禁止していない。

 ・Helth Canada, 2018-8-15  ・Helth Canada, 2018-8-15  ・AFP, 2018-8-15  ・iPolitics, 2018-8-15

 今回の決定に Friends of Earth Canada は8月15日、「カナダ保健省の決定を歓迎する」とする声明を発表した。その一方で、「この決定は、ハチへの被害について考慮していない」と指摘し、「3年から5年をかけての禁止は長すぎ、環境と人びとの安全の前に多国籍企業の利益を確保している。直ちに禁止するべきだ」としている。

 ・Friends of Earth Canada, 2018-8-15

 農水省は、3年後の21年度からネオニコ系農薬の再評価を実施すると明らかにしているが、EUが屋外使用禁止にした3種類(イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン)と、最も使用量の多いジノテフランに限定している。農水省はこれまで、欧米とは使い方が違うとして規制強化に背を向けてきた。3年後の再評価は遅すぎるものであり、農水省の姿勢からは禁止を含む規制強化がない可能性が強いとも考えられる。規制強化の動きに逆行し、世界的に立ち遅れるべきではない。農水省は早急な再評価を実施し、禁止へ向けて動くべきだ。フランスは、9月1日から5種類のネオニコ系農薬の全面的に禁止する。

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