最終更新日:2019年6月8日
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■米国:4度目のGM小麦自生を確認 今回もラウンドアップ耐性品種

米国農務省動植物検疫局(APHIS)は6月7日、米国ワシントン州でラウンドアップ耐性遺伝子組み換え小麦の自生を確認したと発表した。詳細は明らかにしていないが、2016年の発見以来4度目の自生確認となる。流通への混入はないとしている。
米国では未だに遺伝子組み換え小麦の商業栽培は承認されていない。 モンサントはラウンドアップ耐性遺伝子組み換え小麦の商業栽培を目論んだが、米国やカナダのみならず世界的な生産者や消費者の反対を前して、2004年に商業栽培を断念している。
しかし、2013年に米国オレゴン州で発見されて以来、2014年にモンタナ州で、2016年にワシントン州で見つかっている。昨年6月、カナダ・アルバータ州の道路わきでもモンサントの除草剤耐性遺伝子組み換え小麦(MON71200)が見つかっている。
ロイターによれば、ワシントン州で見つかった自生のラウンドアップ耐性遺伝子組み換え小麦について、米国農務省から連絡を受けたバイエルクロップサイエンスの広報担当は「以前の試験栽培の現場」と述べているという。
米国農務省は2016年1月から遺伝子組み換え小麦の試験栽培に関する規制強化を行っていた。APHISの発表では、この自生小麦はこの規制強化実施前の試験栽培の結果であるとしている。試験栽培の杜撰な管理がこうした野良小麦を生んでいるといえる。
これまでに米国では2016年までに3回の遺伝子組み換え小麦の自生が見つかっている。日本はその都度、米国産小麦の輸入を停止した。日本は500万トン以上の小麦を輸入しているが、そのおおよそ半分は米国産である。今回も一時的な輸入停止があるかは今のところ不明だ。
・APHIS, 2019-6-7 ・Reuters, 2019-6-8【関連記事】