最終更新日:2019年7月15日
2019年

2019年7月
最近の記事
2022.05.21 No.1130
2022.05.19 No.1129
2022.05.12 No.1128
2019年7月の記事
2019.07.28 No.991
2019.07.23 No.990
2019.07.23 No.989
2019.07.21 No.988
2019.07.20 No.987
2019.07.18 No.986
2019.07.15 No.985
2019.07.13 No.984
2019.07.11 No.983
2019.07.05 No.982
2019年6月の記事
2019.06.16 No.981
2019.06.08 No.980
2019年5月の記事
2019.05.14 No.979
2019.05.09 No.978
2019年7月
2019.07.15 No.985
■米国小売大手クローガー ネオニコ排除と有機食品取扱いアップを公表

クローガーの店舗(米国・オハイオ州) / Nicholas Eckhart / Flickr
米国小売大手のクローガーはこのほど、2020年までにガーデンセンターで取り扱う植物をネオニコチノイド不使用とすると発表した。併せて供給者が農薬使用をやめ代替的な病害虫管理を推奨するとしている。また、有機製品の取扱いや、自社ブランド製品において人工保存料不使用製品を増やしていくとしている。クローガーは昨年6月、今回と同様に、ミツバチなど花粉媒介動物(ポリネーター)へのリスクを考慮し、2020年までに取扱いの園芸植物のネオニコチノイド系農薬を段階的に排除するとの方針を発表していたが、今回、有機製品の取扱いの増加などを追加し、ネオニコチノイド系農薬不使用を再確認した形だ。
米国の環境団体の一つFriend of Earthは6月27日、このクローガーの方針表明を歓迎する声明を発表し、このことは米国の環境NGOや消費者団体、市民などの3年にわたる要請と「圧力」によるものと評価している。これまでにも、市民運動や環境保護団体の粘り強い要請とキャンペーンにより、米国小売大手のウォルマートなどがネオニコチノイド系農薬不使用を明確にしていた。
・Kroger, 2019-6 ・Friend of Earth, 2019-6-27Friend of Earthなどは今年1月、クローガーを含む米国小売大手の販売する食品の残留農薬調査結果を公表している。アップルジュースの73%から、またホウレンソウでは80%からネオニコチノイド系農薬を検出したとしている。
・Friend of Earth, 2019-1欧米の大手ホームセンターでは2015年以来、ネオニコチノイド系農薬の排除表明が続き、小売業界の脱ネオニコの動きは大きくなってきている。今回のクローガーの表明はこうした動きに続くものだ。グリホサート排除の動きもでてきている。
2015年
4月)米国ホームセンター大手ロウズは4年でネオニコ関連商品排除を公表
5月)米国ホームセンター大手ホームデポは2018年内に取り扱い植物のネオニコ・フリーを達成と発表
2016年
4月)米国家庭用農薬メーカー、ミツバチ保護の観点から脱ネオニコを宣言
12月)米国小売大手のコストコ、ミツバチ保護で販売する園芸植物の脱ネオニコ方針を発表
2017年
4月)英国のホームセンターB&Qは、来春までにネオニコ・フリーにすると発表
5月)米国小売大手のウォルマートとトゥルーバリューは段階的ネオニコ系農薬の排除を明らかにしたと大地の友が発表
2018年
5月)米国小売大手のクローガーは、2020年までにガーデンセンターで取り扱う植物をネオニコチノイド不使用とすると発表
【関連記事】
カテゴリー
よく読まれている記事
- グリホサートに環境ホルモン作用 妊娠中の暴露が多いほど生まれた女児に影響
- 輸入小麦 米国・カナダ産のほとんどからグリホサートを検出
- 東アジアは農薬のホットスポット 日本はトップ5
- イタリアのパスタメーカー グリホサート懸念からカナダ産小麦の輸入を削減
- 農薬使用量減少もリスクは増加 ネオニコが大きな要因
- 米国:残留農薬はイチゴがトップ
- 住友化学 米種子から販売まで 直播でクボタと共同研究 始まっている企業による農業「囲い込み」
- 神経伝達を遮断 新しいネオニコ系殺虫剤フルピリミン
- グリホサート製剤の補助剤でマルハナバチの死亡率に大きな差 補助剤の評価が必要
- グリホサート販売中止のダイソー 代替品は酢酸系とグルホシネート