最終更新日:2019年8月17日
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2019.08.17 No.998
■タスマニア:GMOモラトリアムを10年延長するもゲノム編集を一部容認
tasmanian_vatlle-1.jpg / Flickr
タスマニアの放牧牛 / Michael Coghlan / Flickr

 オーストラリア・タスマニア州政府はこのほど、2001年以来続けている遺伝子組み換え(GMO)作物栽培禁止を10年間延長する方針を決めた。GMO禁止を規定している2014年の遺伝子組み換え生物管理法が今年11月で失効するため、新たな改正案が議会で審議される予定だという。

 州政府の発表によれば、このモラトリアム延長に対する一般市民からの意見は、圧倒的に延長賛成だったという。州政府のガイバーネット一次産業大臣は「GMOフリーのステータスはタスマニアブランドの重要な部分です」とその優位性を評価している。果樹生産農家や養蜂業はこの決定を歓迎しているものの、遺伝子組み換えナタネの栽培を望んでいる農家は失望しているという。

 こうしたタスマニアのGMOフリーにより、肉牛生産者は、1頭当たり125ドルのプレミアムを受け取っているという。タスマニアのGMOフリーを評価し、タスマニア産非GMナタネを使用している日本の製油メーカーもある。

 ・Tasmanian Government, 2019-8-7  ・Grain Central, 2019-8-7  ・Weekly Times, 2019-8-8

 しかし、ABCニュースによれば、タスマニア州政府は、ゲノム編集技術を用いて突然変異を誘発するSDN1技術について、遺伝子組み換えでないとして容認する方針だという。このSDN1技術は、今年4月にオーストラリア連邦政府が承認しているという。SDN1技術は、一般に遺伝子組み換え技術に相当するといい、この点で完全なGMOフリーとはなりえない。

 ・ABC, 2019-8-8

 タスマニア州政府の延長方針を受けてタスマニア緑の党は8月7日、声明を発表し、ゲノム編集によるSDN1技術容認を批判した。同党は、タスマニア州政府の遺伝子組み換え作物栽培モラトリアム(GMOフリー)の10年延長自体は歓迎している。その一方で、連邦政府がGMOに当たらないと認めたゲノム編集(SDN1)を使った作物を承認したことが隠されていると指摘し、あらゆるオプションを検討するように求めている。また、多くの輸入業者がSDN1技術をGMOとして扱っていると指摘し、タスマニアのGMOフリーが対外的に揺らぐのではないかという危惧を滲ませている。

 ・Tasmanian Greens, 2019-8-7

 SDN1技術は、目的とする遺伝子の特定部分を切断して、DNAの修復過程で起きる塩基の置換や挿入・欠失などの突然変異を誘発する技術であり、従来農作物の育種で用いられてきた放射線や化学物質を使った突然変異誘発技術と似ている。しかし、この技術では、遺伝子配列の二本鎖切断のために従来の遺伝子組み換えで用いられるアグロバクテリウムを使用していることや、目的とする部分以外を切断して突然変異を誘発するオフターゲット変異が起きる可能性が指摘されているという。

 ・蚕糸・昆虫バイオテック86(2), 2017
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