最終更新日:2019年10月24日
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■GM作物が細菌の抗生物質耐性獲得に寄与
グリホサート耐性遺伝子組み換えダイズの試験圃場 / Jo Zimny / Flickr
米国・ワシントン州立大学の研究グループはこのほど、下水処理を通して環境中に放出された遺伝子組み換え作物に組み込まれた抗生物質耐性遺伝子により、細菌が抗生物質に対する耐性を獲得する可能性を示唆するとする研究結果を発表した。
遺伝子組み換えの手法として、組み込み遺伝子の一部に抗生物質耐性遺伝子を加えることで、組み込み遺伝子が組み込まれた細胞を選別する方法がある。抗生物質を加えた培地では、抗生物質耐性遺伝子が組み込まれた細胞は生き残ることができるが、組み込まれなかった細胞は死滅することを利用した方法である。
研究グループは、この抗生物質耐性遺伝子を含んだ食品を食べた場合、消化器系を通過して、排泄物に含まれ下水処理場な鈍感協に放出される事を見つけたという。遺伝子組み換え食品が一般的な米国にあって、処理場のスラッジこの遺伝子が多くあり、このことが歴史的に抗生物質耐性菌の拡大に寄与したのではないかという。
米国では下水汚泥の半分が加工され、肥料として農地で使われているという。研究グループは、下水処理場から農地へのルートでどのように細菌が抗生物質耐性遺伝子を取り込むのかをモデル化するという。
研究グループはまた、近年目立ってきたRNAサイレイシングにも、この抗生物質耐性遺伝子の水平伝達が適応されうるのではないかと考えているという。ゲノム編集などにより、一部の遺伝子を機能させないようにした遺伝子が、環境中に放出され、細菌などに取り込まれるのではないかという。
・Washington State University, 2019-10-18 ・GM Watch, 2019-10-19遺伝子が子孫に伝達される(垂直伝達)のとは異なり、種を超えて遺伝子が伝達される遺伝子の水平伝達に関する研究はかねてから行われていて、いくつかの研究結果が明らかになっている。
・遺伝子組み換え情報室【関連記事】
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