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■米国 昆虫が抵抗性獲得で遺伝子組み換えBt品種取消へ

トウモロコシを食害するアメリカオオタバコガの幼虫 / Sarah Zukoff / Flickr
殺虫性Bt毒素を作り出すようにして害虫抵抗性を持たせた遺伝子組み換え作物も、害虫が抵抗性を獲得し効かなくなってきているという。米国環境保護庁(EPA)はこのほど、既存のほとんど全てのBt遺伝子組み換えのトウモロコシとワタの段階的登録取消を提案し意見公募を始めた。この提案は、Bt毒素を使った害虫抵抗性遺伝子組み換え作物の失敗を認めたといえるだろう。
米国環境保護庁は、遺伝子組み換え技術により殺虫性のBt毒素を産生するトウモロコシやワタを、生物農薬(植物合成保護剤=Plant-Incorporated Protectants:PIPs)として農薬登録している。今回の意見公募は、害虫が従来のBt品種に対して抵抗性を獲得し、その有効性を失ってきていることに対応したもので、新たな害虫抵抗性管理 (IRM) 戦略を改善するものだとしている。
米国環境保護庁は現在、害虫抵抗性の遺伝子組み換えトウモロコシやワタを「Bacillus thuringiensis」(Bt)として登録しているが、その中でも、害虫抵抗性が証明されていない唯一のBt品種であるシンジェンタのMIR162(Vip3Aタンパク質)以外のすべてのBtトウモロコシとワタの品種について、全米レベルでの段階的廃止を検討しているという。コルテバ(旧パイオニア)、シンジェンタ、バイエル(旧モンサント)の8品種を3年で、またコルテバ(旧パイオニア)の2品種を5年で段階的に取り消すとしている。
提案ではまた、モンサントが開発し、まだ商業化されていない遺伝子サイレンシング技術(RNAi技術)を使ったSmartStax PROの取消も含まれているという。
・EPA, 2020-9-4 ・EPA, 2020-9-8 ・DTN Progressive Farmer, 2020-9-29 ・EPAカテゴリー
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