最終更新日:2020年10月7日
2020年
2020年10月
最近の記事
2022.12.29 No.1152
2022.12.25 No.1151
2022.11.30 No.1150
2020年10月の記事
2020.10.30 No.1089
2020.10.29 No.1088
2020.10.29 No.1087
2020.10.15 No.1086
2020.10.14 No.1085
2020.10.13 No.1084
2020.10.11 No.1083
2020.10.10 No.1082
2020.10.08 No.1081
2020.10.07 No.1080
2020.10.05 No.1079
2020.10.04 No.1078
2020年9月の記事
2020.09.30 No.1076
2020.09.28 No.1075
2020.09.26 No.1074
2020.09.23 No.1073
2020.09.22 No.1072
2020.09.19 No.1071
2020.09.17 No.1070
2020.09.13 No.1069
2020.09.08 No.1068
2020.09.03 No.1067
2020.09.02 No.1066
2020.09.01 No.1065
2020年10月
2020.10.07 No.1080
■米国 昆虫が抵抗性獲得で遺伝子組み換えBt品種取消へ
トウモロコシを食害するアメリカオオタバコガの幼虫 / Sarah Zukoff / Flickr
殺虫性Bt毒素を作り出すようにして害虫抵抗性を持たせた遺伝子組み換え作物も、害虫が抵抗性を獲得し効かなくなってきているという。米国環境保護庁(EPA)はこのほど、既存のほとんど全てのBt遺伝子組み換えのトウモロコシとワタの段階的登録取消を提案し意見公募を始めた。この提案は、Bt毒素を使った害虫抵抗性遺伝子組み換え作物の失敗を認めたといえるだろう。
米国環境保護庁は、遺伝子組み換え技術により殺虫性のBt毒素を産生するトウモロコシやワタを、生物農薬(植物合成保護剤=Plant-Incorporated Protectants:PIPs)として農薬登録している。今回の意見公募は、害虫が従来のBt品種に対して抵抗性を獲得し、その有効性を失ってきていることに対応したもので、新たな害虫抵抗性管理 (IRM) 戦略を改善するものだとしている。
米国環境保護庁は現在、害虫抵抗性の遺伝子組み換えトウモロコシやワタを「Bacillus thuringiensis」(Bt)として登録しているが、その中でも、害虫抵抗性が証明されていない唯一のBt品種であるシンジェンタのMIR162(Vip3Aタンパク質)以外のすべてのBtトウモロコシとワタの品種について、全米レベルでの段階的廃止を検討しているという。コルテバ(旧パイオニア)、シンジェンタ、バイエル(旧モンサント)の8品種を3年で、またコルテバ(旧パイオニア)の2品種を5年で段階的に取り消すとしている。
提案ではまた、モンサントが開発し、まだ商業化されていない遺伝子サイレンシング技術(RNAi技術)を使ったSmartStax PROの取消も含まれているという。
・EPA, 2020-9-4 ・EPA, 2020-9-8 ・DTN Progressive Farmer, 2020-9-29 ・EPAカテゴリー
よく読まれている記事
- ネオニコ系国内出荷量 21年度3.8%増 第二世代は63%増
- 有機農業は排外主義に与しない 参政党に反対する農民と市民が声明
- 冊子『スルホキサフロル 新しいネオニコチノイド系農薬』刊行のお知らせ
- ネオニコ系イミダクロプリド 自閉スペクトラム症様の視知覚障害を引き起こす
- 厚労省:グリホサートの残留基準値を大幅緩和を告示
- メキシコ GMトウモロコシ栽培を禁止 24年までに輸入も段階的に禁止
- 東アジアは農薬のホットスポット 日本はトップ5
- 農薬再評価 ネオニコとグリホサートなど優先14品目を告示
- 米国産ジャガイモ 輸入規制緩和 ポストハーベストも認める
- 輸入小麦の残留グリホサート 豪州産の検出率急増