最終更新日:2020年10月29日
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2020.10.29 No.1088
■食品安全委員会 DHAを作る除草剤耐性GMナタネの評価を開始
canol_grn-seed_canada.jpg / Flickr
ナタネ種子(カナダ) / Travis Wiens / Flickr

 厚労省は10月19日付けで、BASFのDHA(ドコサヘキサエン酸)産生・イミダゾリノン系除草剤耐性遺伝子組み換えナタネLBFLFKについて、食品安全委員会に健康影響評価を諮問した。また、農水省も飼料としての健康影響評価を諮問した。

 このGMナタネは、本来、ナタネが作り出すことが出来ないオメガ3脂肪酸の一種であるDHAを、菌類や藻類など他の生物の遺伝子を組み込んで作り出そうというもので、キャノーラ油などに精製され、搾りかすは家畜のえさに利用されるという。承認されれば「DHAが豊富な健康に良いキャノーラ油・サラダ油」として販売されるのではないか。

 このDHA産生・除草剤耐性遺伝子組み換えナタネLBFLFKは、BASFが開発したもので、ナタネに菌類、海洋藻類、コケ類の合計10個の遺伝子を組み込んでいるという。農水省の公開している飼料安全性の確認に関する文書では、DHAが含まれていることから有限資源の魚の代替品としている。

 これまでに英国のロザムステッド研究所は、DHAとEPA(エイコサペンタエン酸)を産生する遺伝子組み換えアマナズナを開発し試験栽培を実施している。このGMアマナズナは、養殖魚用の飼料添加物の生産が目的とされていたが、結局のところマーガリンなどのヒトの食品に添加されることになるのではないか、とガーディアン紙は報じていた。まだ商業栽培には至っていないようだ。

 諮問文書では明確になっていないが、ロザムステッド研究所の遺伝子組み換えアマナズナが養殖用飼料と開発されたように、養殖用の魚粉代替品を視野に入れているのではないか。

 この遺伝子組み換えナタネLBFLFKは、カナダが2019年に、食品、飼料、栽培について承認しているという。米国も2019年に栽培を承認しているが、食品と飼料については承認されていない。韓国でも承認申請中だが、まだ承認されていないようだ。

 ・食品安全委員会, 2020-10-27  ・厚労省, 2020-10-19  ・農水省, 2020-10-16

 飼料安全性について農水省は今年9月、「飼料として安全上問題となる点は認められなかった。家畜等の健康に影響を及ぼす恐れはないと考えられる」とする評価を公表している。

 ・農林水産省, 2020-9-30
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