最終更新日:2020年12月8日
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■日本初のゲノム編集食品の「届出」が間近に
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トマトもゲノム編集作物として登場が近そうだが、有機栽培のトマトとは相容れない。

 厚労省は昨年10月1日より、ゲノム編集技術を使った遺伝子組み換え食品に該当しないものについて、消費者団体などの反対を押し切り、義務のない届出制度を開始した。この間、1年以上まったく届出のない状態が続いていたが、近く初のゲノム食品の「届出」が行われる模様だ。

 国内初のゲノム編集食品として届出がなさるのは、筑波大学が開発し、サナテックシードが商業化を目指している高GABAトマトで、近く厚労省の専門家による審査を受けて厚労省に届出の見通しと、共同通信と読売が報じた。読売はまた、供給体制の整備などを理由に、市場流通は1〜2年ほど先になるとみられるとしている。この報道に対するサナテックシードによる発表などは、同社のサイトを見る限り見当たらない。

 厚労省は12月8日、11日に薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会遺伝子組換え食品等調査会を非公開で開催すると発表した。議題は「ゲノム編集技術応用食品等の個別品目について」であり、サナテックシードのゲノム編集トマトが審議される可能性がある。

 サナテックシードは、2021年に、このゲノム編集高GABAトマトの種子の試験販売を開始し、世界初のゲノム編集による高ギャバトマトが21年の年末に店頭に並ぶことを目指しているとしている。なお、12月8日現在、品種登録や出願公表には、この高GABAトマトやサナテックシードの名は見当たらない。

 読売新聞によれば、厚労省の求めている届出に必要な十分なデータがそろったのは今回が初めてで、ゲノム編集食品の条件を満たしている可能性が高いという。サナテックシードのほかにも複数の事業者が厚労省と準備を進めていると報じている。具体的な企業名などは明らかではない。10月に開催された全国GMナタネ自生調査報告会の席上、出席した環境省の担当者は「数件の相談があった」と認めていた。

 サナテックシードは今年8月、米国農務省による遺伝子組み換えに該当せず規制の必要はないと判断下書簡を受け取ったと公表している。米国農務省のサイトでは、サナテックシードの判断を求める書簡と米国農務省の書簡が公開されている。

 ・共同, 2020-12-7  ・読売新聞, 2020-11-7  ・厚労省, 2020-12-8  ・厚労省
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