最終更新日:2020年9月30日
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2020年9月の記事
2020.09.30 No.1076
2020.09.28 No.1075
2020.09.26 No.1074
2020.09.23 No.1073
2020.09.22 No.1072
2020.09.19 No.1071
2020.09.17 No.1070
2020.09.13 No.1069
2020.09.08 No.1068
2020.09.03 No.1067
2020.09.02 No.1066
2020.09.01 No.1065
2020年8月の記事
2020.08.31 No.1063
2020.08.30 No.1061
2020.08.29 No.1060
2020.08.26 No.1059
2020.08.24 No.1058
2020.08.22 No.1057
2020.08.21 No.1056
2020.08.20 No.1055
2020.08.14 No.1054
2020.08.10 No.1053
2020.08.07 No.1052
2020.08.06 No.1051
2020.08.03 No.1050
2020年9月

2020.09.30 No.1076
■インド農民 殺虫剤の販売中止と賠償を求めてシンジェンタを提訴
pesticide_spray_india.jpg / Flickr
農薬を散布する農民(インド・パンジャブ州) / CGIAR / Flickr

 2017年、インド中部のマハーラーシュトラ州ヤバトマルで綿花農園で使用した殺虫剤が原因で800人以上が農薬中毒となり20人以上が死亡したと、スイスのNGOのパブリック・アイ(Public Eye)が発表した。パブリック・アイは、原因はシンジェンタの製造した殺虫剤ジアフェンチウロン剤(商品名Polo)だとしていた。


■カナダ・ノバスコシア州のグリホサート空散 住民は座り込みで反対
forest_spray.jpg / Flickr
皆伐した後 グリホサートなどをヘリで散布する(米国オレゴン州, 2016年) / Francis Eatherington / Flickr

 カナダ東部のノバスコシア州環境省は9月25日、州内の1500ヘクタール以上の山林伐採地で計画されていた今秋のグリホサート散布はもう実施しないと座り込みの団体に連絡した。同州ハンツ郡での空中散布の中止を求めて、2か所の皆伐地で座り込んでいたノバスコシア・アドボケートが、州環境省から連絡があったと明らかにした。


2020.09.28 No.1075
■ドイツ:牛のゲノム編集 生まれた子牛は内臓に深刻な損傷
dairy_cattle.jpg / Flickr
乳牛 / USDA / Flickr

 ドイツの独立検査機関のテストバイオテックは9月17日、ドイツ政府の研究機関が関与した牛のゲノム編集実験について、「怪しげな実験」であり、動物に苦痛を与え動物福祉に反すると非難した。牛に対するゲノム編集の失敗が続いている。


2020.09.26 No.1074
■EUのGMO規制強化を求める公開書簡 欧州の88団体
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GMO規制強化を求め、88団体が公開書簡を送った(2020年9月)

 ヨーロッパの環境や有機農業関連の88団体は9月17日、欧州委員会のステラ・キリアキデス保健衛生・食品安全担当委員に対して、ゲノム編集に代表される「新しい遺伝子組み換え」規制を緩めることがないように求める公開書簡を送った。


■ゲノム編集を疑われるサイバスの除草剤耐性ナタネ
canola_canada-1.jpg / Flickr
カナダのナタネ畑。このナタネがゲノム編集か見ただけでは分らない / Murray Feist / Flickr

 グリーンピースなどは9月7日、サイバスがゲノム編集で育種したというスルホニルウレア系の除草剤に耐性のあるナタネ(SUナタネ)について、その遺伝子変異を確認したと発表した。このSUナタネについてサイバスの関係者は、化学物質による突然変異であってゲノム編集ではないと言い出しているという。9月15日、背景情報とともに経緯がグリーンピースのサイトに掲載された。


2020.09.23 No.1073
■国連・特別報告者 貧困国への危険農薬輸出停止を求める
spraying-toxic-pesticides.jpg / Flickr
保護具なしで農薬を散布する(ペルー,2017年) / Laura-Fee Wloka / Flickr

 EUは2007年に除草剤パラコートを使用禁止にし、国際農薬行動ネットワーク(PAN:Pesticide Action Network)もパラコートを危険農薬として禁止を求めている。パラコートのような自国で禁止された農薬を生産し、使用禁止となっていない国へ輸出することは「ダブルスタンダード」だと非難されているが、ほとんどの国は規制に消極的だという。


2020.09.22 No.1072
■米国農務省 GM樹木の規制撤廃へ 反対署名も始まる
Chestnut_Castanea_dentata_.jpg / Wikimedia
花の咲いた絶滅危惧種のアメリカグリ / Bruce Marlin / Wikimedia

 9月21日は、国際単一樹種植林反対の日(International Day of Struggle Against Monoculture Tree Plantations)だった。グローバル・ジャスティス・エコロジー・プロジェクトは、目下の焦点は米国農務省が規制を外そうとしている、耐病性の遺伝子組み換えアメリカグリの木だという。ストップ・遺伝子組み換え樹木キャンペーンは、この遺伝子組み換えアメリカグリの木を「トロイの木馬」であり、規制撤廃でユーカリなどの紙パルプ用の遺伝子組み換え樹木の解禁につながると警告している。この遺伝子組み換えアメリカグリの規制撤廃反対の署名運動が立ち上がっている。


■バイエル グリホサート更新関係文書を公開
stop_glyphosate_ECI.jpg / Flickr
EU市民はグリホサート禁止を求める市民発議で100万人を超える署名を集めた(2017年) / Corporate Europe Observatory / Flickr

 22年12月で登録期限が切れるグリホサートに関し、EUでは見直し作業が続いている。バイエルは6月8日、新たな研究を含む登録更新に向けた申請文書を欧州委員会に設置されたグリホサート評価グループ(AGG:Assessment Group on Glyphosate)に提出した。バイエルなどで構成する欧州グリホサート更新グループ(GRG:Glyphosate Renewal Group)はこのほど、これらの提出した文書を、2012年に提出した関係文書とともに公開した。提出文書の公開に当たってバイエルは、個人情報などは非公開だとしている。


2020.09.19 No.1071
■昆虫個体数減少の一因に携帯の電磁波の可能性
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ブタナにやってきたハチ

 ドイツの自然・生物多様性保護連盟(NABU)などはこのほど、ミツバチなどの昆虫が激減したのは携帯電話やWi-Fiの電磁場がその一因の可能性があるとする研究結果を発表した。ネオニコチノイド系農薬や生息地の減少に加えて、電磁波への曝露の増加は「おそらく昆虫の世界に悪影響を与えている」という。


2020.09.17 No.1070
■米国 草原性鳥類の減少にネオニコ使用量増大が関係
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ミヤマシトド(Zonotrichia leucophrys)=米国・コロラド州 / Tony Morris / Flickr

 米国・イリノイ大学などの研究グループは8月10日、ネオニコチノイド系農薬の使用量の増加が、米国の草地における鳥類の個体数減少の要因であり、鳥類の多様性を低下させている可能性があるとする研究結果を専門誌(Nature Sustainability)に発表した。米国では、ネオニコチノイド系農薬は、主に種子処理剤として使用され、指数関数的に使用量が増加しているという。鳥類の個体数に対するネオニコチノイド系農薬の悪影響が、米国中西部、カリフォルニア州南部、北部大草原に集中しているという。


■フランスに続いて英国もネオニコ限定解禁か
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テンサイ / AnRo0002 / Wikimedia

 英国政府のジョージ・ユースティス環境・食料・農村地域省大臣はこのほど、英国のテンサイ農家が、アブラムシが媒介するテンサイ黄化ウイルスによって被害を受けていることに対し、禁止されているネオニコチノイド系農薬を解禁する可能性があると語ったという。EUは2013年、3種類のネオニコチノイド系農薬を一時禁止し、2018年には屋外使用について全面的に禁止した。EU離脱が決まったとはいえEU加盟国の英国も屋外使用禁止の規制下にある。


2020.09.13 No.1069
■コロンビア:グリホサート空中散布再開の動き
 NGOは反対声明 地域リーダー暗殺
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コロンビアで栽培されるコカ(2007年) / Laurie Ray / Flickr

 南米のコロンビア政府は過去、コカインを資金源としていた麻薬組織と反政府左翼ゲリラのコロンビア革命軍(FARC)に対して、資金源遮断を意図して除草剤グリホサートの空中散布=「枯葉作戦」で原料のコカを撲滅しようとしてきた。2015年になり、当時のフアン・マヌエル・サントス大統領は空中散布を停止した。しかし、現在のイヴァン・ドゥケ大統領は、トランプ米国大統領の要求を受けて、空中散布再開に向けて動いているという。


■カナダ:座り込みでグリホサート空中散布を阻止
forest_spray.jpg / Flickr
皆伐した後 グリホサートなどをヘリで散布する(米国オレゴン州, 2016年) / Francis Eatherington / Flickr

 カナダ・ノバスコシア州バーリントンの住民は、林業開発企業の大規模なグリホサートの空中散布計画を散布予定地の占拠で阻止した。住民の阻止行動に会社側は2日、バーリントンの散布予定地46ヘクタールの散布中止を決めたという。同州環境局は、州全体で42か所、1500ヘクタールの空中散布を許可していたという。


2020.09.08 No.1068
■洗っても落ちないネオニコ系農薬 リンゴは果肉に8割が残留
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皮をむいてもネオニコのような浸透性の農薬は果肉にも残留する(イメージ) / Tim Ellis / Flickr

 農民連食品分析センターは9月8日、市販のリンゴの残留農薬分析結果を公開した。分析したリンゴは2017年産の4検体で、産地は長野県が3検体、山形県が1検体。延べ12種類の残留農薬が検出され、そのうち4種類がネオニコチノイド系だったという。中でもアセタミプリドはどのリンゴからも検出されたという。


2020.09.03 No.1067
■NON−GM高オレイン酸大豆を使った植物肉のバーガー
freshness-burger-1.jpg / Flickr
フレッシュネスバーガー(イメージ) / Takeshi Kiriya / Flickr

 DAIZ(株)は8月31日、同社の発芽大豆を使った代替肉「植物肉ミラクルミート」がフレッシュネスバーガーに採用されたと発表。「ザ・グッドバーガー」の商品名で、全国のフレッシュネスバーガーで販売されるという。植物肉の原料大豆は遺伝子組み換えではないとしている。同じように代替肉を使った米国のインポッシブル・バーガーは、代替肉汁に遺伝子組み換え由来の原料を使っていることが問題となっている。米国食品医薬品局(FDA)の承認に対して取り消しを求める訴訟も起きている。フレッシュネスバーガーはこの問題には触れていない。


■韓国バイオ企業 ゲノム編集で高オレイン酸大豆開発
high-oleic-soybean.jpg / Flickr
大規模に栽培される高オレイン酸大豆(米国) / United Soybean Board / Flickr

 米国農務省は7月21日付けで、韓国のツールジェンが開発したゲノム編集による高オレイン酸大豆について、規制対象の遺伝子組み換え作物に該当しないと確認した。これにより、ツールジェンのゲノム編集高オレイン酸大豆は、米国や日本ではNON−GM大豆として流通が可能になる。ツールジェンは今年5月、ゲノム編集によるペチュニアについても規制非該当の確認を受けている。


2020.09.02 No.1066
■米国黒人農民協会 ラウンドアップの販売停止を求めて提訴
chemical-spray.jpg / Flickr
農薬散布(米国) / Aqua Mechanical / Flickr

 米国黒人農民協会は8月26日、バイエルを相手取ってラウンドアップの販売停止か、より明確な危険性の表示を求めて連邦地裁に提訴した。協会は、モンサントが安全だとしていたために、除草剤を使用した黒人の農民ががんを発症したとしている。また、モンサントがライバルの種子企業を買収したため、黒人農家はラウンドアップ耐性作物の使用を余儀なくされたとしているという。米国黒人農民協会は42州の約11万人の黒人農家を代表しているという。


2020.09.01 No.1065
■感染症を媒介する蚊がネオニコに抵抗性
anopheles.jpg / Flickr
吸血するハマダラカ(Anopheles gambiae)がマラリア原虫を媒介する / AFPMB / Flickr

 感染症を媒介する蚊の防除にはピレスロイド系などの殺虫剤が使われてきた。こうした殺虫剤に対する抵抗性が蔓延し、有効でなくなってきていることから、WHOは2017年、室内散布用として新たにネオニコチノイド系のイミダクロプリドを選定した。しかし、農業で使用されていることから、ネオニコチノイド系に抵抗性を持つ個体群が出現している。WHOも有効性がいつまで続くか懸念を持っているという。研究者は、殺虫剤に対する抵抗性についての事前の確認が必要だという。

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