最終更新日:2021年3月5日
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2021.03.05 No.1108
■土壌散布のネオニコ 標的外の土中営巣性のハチの行動と繁殖を損なう
squash_bee.jpg / Wikimedia
カボチャの花で採餌するスカッシュ・ビー / Ilona Loser / Wikimedia

 カナダ・ゲルフ大学の研究グループは2月19日、地面に穴を掘って営巣するスクウォッシュ・ビー(Eucera pruinosa)が、ネオニコチノイド系イミダクロプリドを土壌に散布した作物に曝露した場合、営巣数が85%減少し、集める花粉の量も大幅に減少し、子孫も89%減少したとサイエンティフィック・リポーツに発表した。研究グループは、土壌散布の殺虫剤の制限が正当化される可能性があるとしている。

 3年にわたり実施された研究では、ネオニコ系チアメトキサムの種子処理や他の殺虫剤の葉面散布とコントロール群では差は見られず、土壌散布のイミダクロプリドだけが大きな差が出たという。土壌散布のイミダクロプリドへの曝露は、スクウォッシュ・ビーの巣作りや採餌能力に影響を与え、その結果、繁殖にも影響を及ぼすと指摘している。その上で、ネオニコチノイド系殺虫剤(イミダクロプリド)を土壌に散布した圃場で実際に曝露した場合、ハチの行動と繁殖の成功に重大な亜致死影響を及ぼすことを示しているとして、リスク評価で土壌を農薬曝露の潜在的な経路として考慮すべきだという。研究グループはまた、こうした地上性のハチの個体群と、そのハチの受粉サービスへの土壌散布の殺虫剤の影響を緩和するための規制は正当化される可能性があるとしている。

 研究グループのナイジェル・レイン博士は、こうした亜致死影響によりカボチャの圃場で営巣するスクウォッシュ・ビーの個体数が減少することに対して、農家や政策立案者は、作物の受粉を継続するためには毎年新しいハチが流入しなければならないことに懸念すべきだと指摘している。レイン博士はまた、すべてのハチの種の70%以上が地上で営巣しているため、農薬の標的外の影響の可能性を評価する際には、土壌中の農薬曝露のリスクを考慮する必要があると注意を促している。

 ・Scientific Reports, 2021-2-19
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