スルホキサフロルの残留基準値が8月10日付で改定された。この結果、一日当たりのスルホキサフロルの推定摂取量は、改定前に比べほぼ倍増した。残留基準値を設定する厚労省農薬・動物用医薬品部会の報告書によれば、2017年に行われた残留基準値の設定による一般(1歳以上の国民全体)の推定一日摂取量(EDI)は1日一人当たり230.1μg(一日許容摂取量(ADI)比9.9%)だったが、今回の改定で419.9μg(一日許容摂取量(ADI)比18.1%)とほぼ倍増した。
厚労省は8月10日付けで、ネオニコ系スルホキサフロルの残留基準値を大幅に緩和する施行通知を発出した。今回の改定では27品目が新たに追加設定され、139品目に残留基準値が設定された。このうち37品目の残留基準値が緩和された。
遺伝子組み換えナタネは、これまでキャノーラ油搾油用として消費されてきたが、新たにドコサヘキサエン酸(DHA)を作り出す遺伝子を組み込んだGMナタネが開発され、米国などでは食品や飼料として承認され、栽培も始まっている。食品安全委員会は現在、2つのDHA産生GMナタネを審査しているが、その一つ、BASFの除草剤耐性遺伝子組み換えナタネLBFLFKについての専門調査会での審査が7月28日終了した。議事要旨によれば、評価書(案)を一部修正の上、食品安全委員会に報告することとなったとしている。近く開催される本委員会で評価書が決定される模様だ。
先の参議院選挙で参政党という新しい政党が一議席を獲得しました。参政党は、有機農業や種子の国内自給、有機給食推進などの一方で、天皇中心主義、外国人参政権反対、憲法9条改正など国家主義・排外主義を主張しています。こうした農や食への主張が有機農業や有機食品、添加物問題などの関心ある層を引き付けたといわれています。こうした参政党の主張に対して、農民と消費者(生活者)の立場から「私たちは農と食が国家主義・排外主義の枠内で語られることを拒否します」と題した声明が、32名の農民や市民の呼びかけで発表されました。
輸入時検査における生鮮バナナの農薬残留基準値違反件数でネオニコの検出が目立ってきている。厚労省が公表している違反事例のデータでは、2018年度から2020年度まではほぼフィプロニルだった。しかし、2021年度以降、フィプロニルの検出されなくなる一方、ネオニコ系(イミダクロプリド、ジノテフラン)が検出されている。
- ネオニコ系国内出荷量 21年度3.8%増 第二世代は63%増
- 有機農業は排外主義に与しない 参政党に反対する農民と市民が声明
- 冊子『スルホキサフロル 新しいネオニコチノイド系農薬』刊行のお知らせ
- ネオニコ系イミダクロプリド 自閉スペクトラム症様の視知覚障害を引き起こす
- 厚労省:グリホサートの残留基準値を大幅緩和を告示
- メキシコ GMトウモロコシ栽培を禁止 24年までに輸入も段階的に禁止
- 東アジアは農薬のホットスポット 日本はトップ5
- 農薬再評価 ネオニコとグリホサートなど優先14品目を告示
- 米国産ジャガイモ 輸入規制緩和 ポストハーベストも認める
- 輸入小麦の残留グリホサート 豪州産の検出率急増