最終更新日:2022年6月28日
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■欧州化学機関 グリホサートの評価を変えず
stop_glyphosate_cpt_1.jpg / Flickr
グリホサート禁止の市民発議に立ち上がった市民(ベルリン=2017年) / campact / Flickr

 EUは12月で農薬登録の期限となるグリホサートの再評価を進めているが、欧州化学機関(ECHA)のリスクアセスメント委員会(RAC)は5月30日、これまでの評価を変更せず、グリホサートを発がん性物質に分類することは正当化されないと再度結論づけたと発表した。

 この決定を受けて、欧州の環境系、農業系の14団体は5月31日、「欧州化学機関は今回もまた、産業界の研究と主張に一方的に依拠した」と非難する声明を発表した。

 声明は、欧州化学機関の「利用可能な科学的証拠は、グリホサートを特定標的臓器毒性、または発がん性、変異原性、生殖毒性物質として分類する基準を満たしていない」という結論を強く否定するとしている。そして、欧州化学機関は、いくつかの査読付き論文で実証されているように、優れた科学的実践だけでなく、独自のガイドラインやEU規制さえにも違反し、グリホサートの発がんメカニズムを説明した実験室での研究やグリホサートに暴露された人々のDNAの損傷と発がんのリスク増加を報告した疫学研究を無視したとしている。

 ・ECHA, 2022-5-30  ・PAN Europe, 2022-5-31

 欧州化学機関のグリホサート評価について、健康・環境連携(HEAL:Health and Environment Alliance)は6月8日、恣意的な評価が行われているとする報告書を公表した。

 健康・環境連携(HEAL)は、グリホサートの再登録に向けて企業連合のグリホサート更新グループ(GRG)が提出したグリホサートの発がん性に関する11のラットとマウスを使った動物実験を綿密に調査検討した結果、10の実験でがんが発生していた。しかし、この実験結果を評価した欧州化学機関(ECHA)リスク評価委員会は、全ての腫瘍の所見を分析から除外し、それらは全て偶然に発生したもので、グリホサート暴露と関連するものはないと結論付けていると指摘している。

 健康・環境連携(HEAL)によれば、動物実験のうち7件は、過去の対照データに裏打ちされたもので、そのうちの5件は、マウスとラットに2種類以上の腫瘍が発生したことを示しているという。

 報告書の共著者であるアンジェリキ・リュシマコス博士は、「グリホサートががんを引き起こす可能性があることを示す科学的証拠が次々と出てきています。しかし、EUの評価は主に業界の主張に基づいているのです。EUの機関や加盟国は、もはやこの機能不全に陥った科学的評価に頼ってはいけない」と述べている。

 この報告書を検討したクリストファー・ポーティア教授は、「どう見ても、発がん性の証拠は十二分にあり、この証拠はグリホサートをヒトに対して発がん性の可能性があると推定される物質として分類する基準を満たしています」という。

 ・Health and Environment Alliance(HEAL), 2022-6-8  ・Guardian, 2022-6-9
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